
しらざりしやまぢの月をひとりみて
よになき身とや思ひいづらんとのみながめ
いりたまふに女三宮いとうつくしうもの
おもひしりおよすけ竹(?)つくははの女御の
御ことおぼしいづるなめりおほどかにうちなが
めいでてつゆけくなる御袖の気宮もいみ
じくらうたげなるにかくこそはたれも
おぼしいつしぬと思ひやるにさへいとどながめ
いづるにつけてもなつかしくうちかたらひ
かかる人もおはせざらましかはとおもふにも
およすけ 大人びる、老成する。
なめり であるようだ。
おほどか おおらかだ、おっとりしている。
らうたげなる かわいらしい、いじらしい。