2010年5月27日木曜日

序破急

#jrenga 連歌 俳諧 連句

序破急の言い出しっぺはわかりませんが、論として最初に書いたのは、連歌の二条良基(『筑波問答』1372年)で、観阿弥と世阿弥(『風姿花伝』1400年〜)はそれを参考に能に適用したようです。連歌では序破急の区分にゆれがみられます。

 1(序)、2(破)、3−4(急)
 1(序)、2−3(破)、4(急)

能でも区分が時代で変容があるようです。雅楽とか音楽関係では、急とはスピードと解釈している向きもみられますね。能のある区分けでは、以下のようになっていて急ではシテが狂女と鬼で、内容ともかかわっているようです。破の中にまた序破急が入れ子になっているとは恐れ入りました(^^;)

 脇能  序   神   
 二番目 破ノ序  武人  
 三番目 破ノ破  女   
 四番目 破ノ急  狂女  
 五番目 急   鬼

だれもが疑わない序破急と思っていたら、支考は『俳諧十論発蒙』の中で、「昔しの俳諧は、始中終(序破急)の法の三つをもて、鼎の如く(三鼎の喩え)尻をすえたると也。始終の二は不會底の人もあらん。」と述べ、いつもいつも始め静かに中ぱっぱ終わりは急か静か?にかのやり方は鼎のようで面白くないと疑問を呈しているようです。

芭蕉出座の作品を見てもいきなり始めからすったもんだや最後まですったもんだしているのも見受けられ、流石すべてから自由自在の芭蕉さんだと思います。

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