2010年6月18日金曜日

李白『春日醉起言志(はるひ酔ひより起きて志を言ふ)』

處世若大夢  世に處(を)るは大夢の若し
胡爲勞其生  胡爲(なんすれ)ぞ其の生を勞する
所以終日醉  所以(ゆゑ)に終日醉ひ
頽然臥前楹  頽然として前楹に臥す
覺來眄庭前  覺め來りて庭前を眄 (なが)むれば
一鳥花間鳴  一鳥花間に鳴く
借問此何時  借問す此(いま)は何の時ぞと
春風語流鶯  春風に流鶯語る
感之欲歎息  之に感じて歎息せんと欲し
對酒還自傾  酒に對して還(ま)た自ずから傾く
浩歌待明月  浩歌して明月を待つに
曲盡已忘情  曲盡きて已(すで)に情を忘る

※前楹(ぜんえい):前の柱

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