◯玄蕎麦 小坂 練馬区田柄 天ざる 花御膳
今までは近くの桔梗家が休みだと代わりに行く店だったが、
認識を改めた。目指していくべきレベルだ。
◯松庵 早稲田 天ざる 日替わり膳
◯たかさご 牛込神楽坂 せいろ おかめ
細切りながら正方形でこしの強さは秀逸。
◯室町砂場 日本橋室町(神田) 天ざる 玉子焼き
さらしな粉、一番粉の白いそば、さすがに品がある。
2010年11月30日火曜日
百韻『初しぐれ』の巻
class:
連歌俳諧

百韻『初しぐれ』の巻
2010.11.08〜11.30
1 発句 初しぐれ烏はつばさ蓑として 冬 不夜
2 脇 炭焼小屋の軒に隠れぬ 冬 彼郎女
3 第三 金銀にまさるものこそ子供なれ 私
4 日記の綴目指でなぞりつ 草栞
5 日めくりの格言よめる祖母のいる 百
6 スローフードの雄は漬物 私
7 つけにくい句で案じつゝながら喰ひ 私
8 頬杖ついてカフェのテーブル 不夜
ウ
9 もみづれる出金ばかり小使い帳 秋 百
10 天を仰げばあかあかの月 秋月 氷心
11 台風の過ぎたるあとに家を出て 秋 ふない
12 顔覗き合ふ向かう三軒 不夜
12 舫いを解くタオル鉢巻 氷心
13 交替で見張りせんとて寝ずの番 栞 (両句に)
14 意図を超えたり火と土の芸 私
15 終日を飽かずにさする楽茶碗 不夜
16 ふらちな孫は夜も帰らず ふない
17 舞ひ散れる花にこころを酔はされて 春花 郎女
18 あらたな恋を誘ふ春風 春恋 私
19 スカートに浮気募れる半仙戯 春恋 栞
20 ちらちらひとを見あふ公園 私
21 朝曇イーゼル立てる場所探し 夏 不夜
22 猛暑見越して大樹の陰へ 夏 百
二オ
23 弱きものにはそれなりの対策を 郎女
24 腰丈ほどの雪吊の松 冬 ふない
25 わづかなる賀状を出してするあんど 冬 私
26 Eメールにはせぬがこだわり 郎女
27 物を売る前に売りたいあばた面 氷心
28 駱駝の背より月を眺めて 秋月 栞
29 地平線夜寒に遠きけふの宿 秋 不夜
30 刈田の中を一筋の川 秋 私
31 嫗逝き藜の杖を残しおり 百
32 賢者の遺志を守るハリーよ 栞
33 選ばれし者を動かす使命感 私
34 背すじ伸ばして身じろぎもせず ふない
35 宮殿の門の左右に近衛兵 不夜
36 素知らぬ顔で文あずかりぬ 恋 郎女
二ウ
37 ベンチにて待てば異国の女あり 恋 ふない
38 見つめられては言葉はいらぬ 恋 百
39 長過ぎる路駐店主に咎められ 栞
40 ときに役立つへりくだる質 私
41 内定をすぐ知らさるる面接後 不夜
42 スーツのままでゼミに飛び込む 郎女
43 花盛り写メールしては送りつけ 春花 百
44 小腹の足しに桜餅で茶 春 私
45 朝寝して飯の時分は過ぎにけり 春 ふない
46 今夜も見るぞ流星群を 秋 百
47 山際を明らめぬうっと居待月 秋月 私
48 雁の音聞きてそぞろ侘しき 秋 栞
49 ずるずるとすする昼餉のカップ麺 不夜
50 忘年会の只酒うれし 冬 ふない
三オ
51 冬薔薇散りなば人の寡黙なる 冬 百
52 身悶えしのぶ倫ならぬ恋 恋 私
53 歳の差はあれど楽園ともにせん 恋 栞
54 胸の疼きに嘘はあらざり 恋 不夜
55 糊付けて箪笥にしまふユニホーム ふない
56 年金生活いつまで続く 百
57 粗食でもうまく感じる空きっ腹 私
58 持ちつ持たれつ齢をかさね 百
58 養生訓で狙ふ大台 私
59 気がついて紙釜敷に熨斗を添え 栞 (両句に)
60 門で見送る正月の客 新年 氷心
61 初富士に胸がおのづと張りにけり 新年 私
62 こもよみこもち若菜摘みつつ 新年 不夜
63 をとめらのすそは濡れけんはだれ雪 春 私
64 雛の家にも戻る賑ひ 春 栞
三ウ
65 赴任地の土産は菓子と蕗の薹 春 ふない
66 嫁になる人ひとつ年上 恋 氷心
67 月照らす波は涼しきランデブー 夏月恋 不夜
68 熱き口づけ海霧の彼方へ 夏恋 栞 (じり)
69 長廊下彼の背中について行く 恋 百
70 木造校舎は暗く冷たし ふない
71 日当たりに放られている雪だるま 冬 氷心
72 着膨れせずに着るが今流 冬 私
73 ファッション誌抜け出たやうな少女たち 不夜
74 お国訛りで笑いさざめく ふない
75 ばっちゃにも打ち明けられぬ弱味あり 栞
76 身の上かさね余花を泣くらん 夏花 私
77 ふうわりと黒き日傘を撫でる風 夏 郎女
78 サマルカンドの白き街並 不夜
ナオ
79 玄奘と魑魅魍魎の足かるく ふない
80 盃の猿酒ゴクと呑み干す 秋 栞
81 玉兎からまづ薀蓄をかたむけて 秋月 私
82 草屋閉めて自然薯ほりへ 秋 百
83 待ちかねの庭の梢に小鳥来る 秋 不夜
84 幼子どもの瞳うつくし 郎女
85 毀たれし大尖塔を見上げをり ふない
86 高度成長今や伝説 私
87 ジパングで銀河鉄道乗車券 百
88 時空の旅はImagination 私
89 火の鳥も甦りては永遠に生き 栞
90 最終巻につかぬ決着 不夜
91 打ち切りの運命かなし冒険譚 ふない
92 ホームページに寄せる荒波 郎女
ナウ
93 いっぱしの批評家きどりカキコして 私
94 花の名所は屋台ひしめく 春花 私
95 春鹿を追えど聞こえぬ素振なり 春 ふない
96 若芝萌えてあをむ山肌 春 私
97 潮の香の道を遍路のあゆみゆく 春 不夜
98 悟りの境地何処に在りや 栞
99 物語など思はせる鐘の声 郎女
100 午後の古文の授業まどろむ 私
写真提供はウィキペディアさん
2010年10月14日木曜日
李白『宣城見杜鵑花』
李白『宣城見杜鵑花』 せんじょうにてとけんかをみる
蜀國曾聞子規鳥 しょくこくにかつてきくほととぎす
宣城還見杜鵑花 せんじょうにまたみるとけんのはな
一叫一廻腸一斷 いっきょういっかいはらわたいちだん
三春三月憶三巴 さんしゅんさんがつさんぱをおもう
杜鵑・子規:ほととぎす
杜鵑花(とけんか、とけんのはな):つつじ
三巴(さんぱ):蜀=四川省の東部の三郡、李白の故郷
蜀國曾聞子規鳥 しょくこくにかつてきくほととぎす
宣城還見杜鵑花 せんじょうにまたみるとけんのはな
一叫一廻腸一斷 いっきょういっかいはらわたいちだん
三春三月憶三巴 さんしゅんさんがつさんぱをおもう
杜鵑・子規:ほととぎす
杜鵑花(とけんか、とけんのはな):つつじ
三巴(さんぱ):蜀=四川省の東部の三郡、李白の故郷
2010年10月13日水曜日
2010年10月12日火曜日
赤岳登頂 真教寺尾根ルート
class:
紀行
扇山から赤岳を望む

天狗尾根

この前登った権現岳

登ってきた真教寺尾根、富士山がクリアだ

赤岳山頂

横岳・硫黄岳・天狗岳への縦走路

阿弥陀岳

左に三ッ頭、真中に双耳峰とも呼ばれる権現岳とギボシ、右奥に編笠岳、手前に旭岳とキレット

文三郎尾根(至行者小屋)への降り口

下ってきた岸壁を振り返る

10月11日(月)快晴
ピストン、日帰り、同行O氏
満天の星を見ながら美し森たかね荘に向かう。午前4:26にたかね荘の無料駐車場を出発。まだあたりは真っ暗だ。ヘッドランプをたよりに賽の河原へ。ようやく東の空が明るくなってきた。登山計画書を入れる箱があり投函。
牛首山までは先日下見の登山をしていたので難なく進む。隣の扇山へは10分ほどで到着。目指す赤岳山頂が望める。あそこか〜。へなちょこ登山隊に行けるだろうかと不安感が増す。中年男性が追い抜いて行った。追ったが全然ペースが違い見失った。山荘の隣の山ガールに助言されたように、このルートは登山者の数が少なく何かあったら大変、初心者は美濃戸口ー行者小屋のルートで初登頂すべきだという言葉がよぎる。
樹林帯をひたすら登っていく。やがて樹林帯を抜け岩場の尾根に出る。急登の長い鎖場が連続する。これで難関を越えたかと思うと必ずと言っていいほどもっとすごい鎖場が出てくるのには閉口。鎖をどの程度信用してよいのか分からず半分は足場を確保しつつ岩登り風に対処した。竜頭峰というところにたどりつき一休み。山頂はもう少し上だ。水と昼食だけ一つのリュックに詰め、他をその場(ベースキャンプ)に置いて山頂へ。かつぎ手は歳を食った方=私だ(笑)
9:45に山頂の一等三角点にタッチ! 好天に恵まれたためか山頂はごったがえしている。人気のルートは長蛇の列をなしていることであろう。山頂小屋近くの岩場で早い昼食、と言ってもおにぎり二つだが。O氏は座る所に事欠いて赤岳日本武尊と刻まれた石碑とは知らずに座り、疲労した大腿をグイグイと押し付けマッサージしていた。さぞや御利益があることだろう(笑)
絶景かな絶景かな 北の縦走路、東の県界尾根、南東の真教寺尾根、北西の文三郎尾根、西のキレット・権現方面を眼下に見る。
11:00、勝手に決めたベースキャンプを後に下山を開始する。鎖場は下りの方が怖く逆に時間がかかった。また牛首山から賽の河原に向かう途中で足がぱんぱんとなりペースが落ちてしまった。賽の河原からサンメドウズのゴンドラに乗る。パノラマの湯の無料の足湯に両足を浸けたら大分よくなった。大泉そばとキリンのノンアルコールビールで乾杯をする。Yes We Can. We Did It!
ガイドブックA ガイドブックB
美し森たかね荘 4:26
1565m 1:06 1:00 1:00
賽の河原 5:32
1906 5:45
1:04 1:30 1:00
牛首山 6:49
2280 6:55
0:11 : 0:15
扇山 7:06
2357 2:19 3:10 2:10
竜頭峰 9:25
2870 0:20 : 0:15
赤岳山頂 9:45
2899 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
往き 5:00 5:40 4:40
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
赤岳山頂 10:35
0:10 : 0:10
竜頭峰 10:45
11:00
2:24 2:10 1:30
扇山 13:24
0:11 : 0:15
牛首山 13:35
0:59 0:45 0:35
賽の河原 14:34
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
帰り 3:44 2:55 2:30
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
歩行時間計 8:44 8:35 7:10
=======================
経過時間計10:08
==========
反省点:
1、疲れない歩き方 1時間に5〜10分の休憩。意識してゆっくり歩く。
2、静荷重静移動 浮き石で滑らないように。落石を起こさないように。
通常の歩き方のように、前足に重心を一気にかけず、後足でも蹴らない。
3、筋力アップ 下りで足がぱんぱんにならないように。
4、登山計画書は2通 1通は家族に。
5、荷は軽く 必ず使うものと緊急時のものに限定し他は切り捨てる。
6、重くなる食料は高カロリーでフリーズドライ食品とか軽いものに。
7、靴は軽く足の大きさ+1.5cm 下りで足の爪が靴先に詰まって痛んでしまった。
早速、595gと軽量で一番安いもの(Caravan グランドキング GK-67
トレッキングシューズ 552ライトグリーン 26.5cm)をネットで調達。
参考:八ヶ岳登山ルートガイド
天狗尾根
この前登った権現岳
登ってきた真教寺尾根、富士山がクリアだ
赤岳山頂
横岳・硫黄岳・天狗岳への縦走路
阿弥陀岳
左に三ッ頭、真中に双耳峰とも呼ばれる権現岳とギボシ、右奥に編笠岳、手前に旭岳とキレット
文三郎尾根(至行者小屋)への降り口
下ってきた岸壁を振り返る
10月11日(月)快晴
ピストン、日帰り、同行O氏
満天の星を見ながら美し森たかね荘に向かう。午前4:26にたかね荘の無料駐車場を出発。まだあたりは真っ暗だ。ヘッドランプをたよりに賽の河原へ。ようやく東の空が明るくなってきた。登山計画書を入れる箱があり投函。
牛首山までは先日下見の登山をしていたので難なく進む。隣の扇山へは10分ほどで到着。目指す赤岳山頂が望める。あそこか〜。へなちょこ登山隊に行けるだろうかと不安感が増す。中年男性が追い抜いて行った。追ったが全然ペースが違い見失った。山荘の隣の山ガールに助言されたように、このルートは登山者の数が少なく何かあったら大変、初心者は美濃戸口ー行者小屋のルートで初登頂すべきだという言葉がよぎる。
樹林帯をひたすら登っていく。やがて樹林帯を抜け岩場の尾根に出る。急登の長い鎖場が連続する。これで難関を越えたかと思うと必ずと言っていいほどもっとすごい鎖場が出てくるのには閉口。鎖をどの程度信用してよいのか分からず半分は足場を確保しつつ岩登り風に対処した。竜頭峰というところにたどりつき一休み。山頂はもう少し上だ。水と昼食だけ一つのリュックに詰め、他をその場(ベースキャンプ)に置いて山頂へ。かつぎ手は歳を食った方=私だ(笑)
9:45に山頂の一等三角点にタッチ! 好天に恵まれたためか山頂はごったがえしている。人気のルートは長蛇の列をなしていることであろう。山頂小屋近くの岩場で早い昼食、と言ってもおにぎり二つだが。O氏は座る所に事欠いて赤岳日本武尊と刻まれた石碑とは知らずに座り、疲労した大腿をグイグイと押し付けマッサージしていた。さぞや御利益があることだろう(笑)
絶景かな絶景かな 北の縦走路、東の県界尾根、南東の真教寺尾根、北西の文三郎尾根、西のキレット・権現方面を眼下に見る。
11:00、勝手に決めたベースキャンプを後に下山を開始する。鎖場は下りの方が怖く逆に時間がかかった。また牛首山から賽の河原に向かう途中で足がぱんぱんとなりペースが落ちてしまった。賽の河原からサンメドウズのゴンドラに乗る。パノラマの湯の無料の足湯に両足を浸けたら大分よくなった。大泉そばとキリンのノンアルコールビールで乾杯をする。Yes We Can. We Did It!
ガイドブックA ガイドブックB
美し森たかね荘 4:26
1565m 1:06 1:00 1:00
賽の河原 5:32
1906 5:45
1:04 1:30 1:00
牛首山 6:49
2280 6:55
0:11 : 0:15
扇山 7:06
2357 2:19 3:10 2:10
竜頭峰 9:25
2870 0:20 : 0:15
赤岳山頂 9:45
2899 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
往き 5:00 5:40 4:40
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赤岳山頂 10:35
0:10 : 0:10
竜頭峰 10:45
11:00
2:24 2:10 1:30
扇山 13:24
0:11 : 0:15
牛首山 13:35
0:59 0:45 0:35
賽の河原 14:34
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
帰り 3:44 2:55 2:30
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歩行時間計 8:44 8:35 7:10
=======================
経過時間計10:08
==========
反省点:
1、疲れない歩き方 1時間に5〜10分の休憩。意識してゆっくり歩く。
2、静荷重静移動 浮き石で滑らないように。落石を起こさないように。
通常の歩き方のように、前足に重心を一気にかけず、後足でも蹴らない。
3、筋力アップ 下りで足がぱんぱんにならないように。
4、登山計画書は2通 1通は家族に。
5、荷は軽く 必ず使うものと緊急時のものに限定し他は切り捨てる。
6、重くなる食料は高カロリーでフリーズドライ食品とか軽いものに。
7、靴は軽く足の大きさ+1.5cm 下りで足の爪が靴先に詰まって痛んでしまった。
早速、595gと軽量で一番安いもの(Caravan グランドキング GK-67
トレッキングシューズ 552ライトグリーン 26.5cm)をネットで調達。
参考:八ヶ岳登山ルートガイド
2010年10月6日水曜日
ゴッホ展
class:
雑感



展覧会じっくり観るのははじめだけ
六本木の国立新美術館でゴッホ展を観る。没後120年。The adventure of becoming an artist、こうして私はゴッホになった、と副題がついているように、ゴッホがよく知られている独特の画風の絵を描くまでにたどった変遷を紹介している。独学で勉強したという素描技術事典や水彩概論なども展示されていた。またゴッホが影響を受けた多くの画家の絵も並んでいる。今までは最終的に到達した画風の絵しか知らなかったが途上においてはいろいろあったことを知り得たのはよかった。
いいねと長らく立ち止まった絵は、以下だがやはり後年のものばかり。
2 曇り空の下の積み藁 1890
66 ヒバリの飛び立つ麦畑 1887
89 アルルの寝室 1888(原寸大の部屋が再現されていた)
91 種をまく人 1888(浮世絵の大胆な構図の影響が感じられる)
113 渓谷の小道 1889
116 草むらの中の幹 1890
117 アイリス 1890 フクヘンさんのブログより
館内の茶店で休んだあと、ミッドタウンの平田牧場でとんかつを買って帰る。
2010年9月30日木曜日
山小屋の主人の知恵袋

『山小屋の主人の知恵袋 生き字引に学ぶ登山術』、工藤隆雄、東京新聞出版局
「危険は山以上に自分の中にある」「遭難は自然に対する無知・傲慢・油断から起きる」「ロープウェイで手軽に登れるといっても山の厳しさや危険はかわらない。」
たしかに今まで初心者の怖い物知らず、無謀であったと反省。この前同行者が下り
で4、5回滑ったり転んだりしたが、もしねんざや骨折をしていたらどうなってい
ただろう(汗)裂いて使える手ぬぐい。
「日帰りでもヘッドランプとツェルト(簡易テント)は必要」
早速注文。
「金をかけるべきは靴、雨具、下着、ズボン、ザック」「上着、帽子、着替、手袋、防寒
具は自前のでよい。」
今まではビニールの雨具。ゴアテックスは高いので東レの透湿防水素材エントラン
トの安目のを注文。
「ザックは30リットルで十分、男は8Kg、女は5Kg」
「歩き始めは30分〜1時間はゆっくりしたペースで」
いきなり勇んで早足となり決まって最初に息が上がっていた。
「50分歩いて5分休むというが適宜疲れすぎないよう休憩を」「休憩では水分と食べ物をとるように」
一時間単位で行程をとらえるとわかりやすいし、長い道のりを思うより気が楽にな
るかもしれない。
「急坂はストックをしまい三点確保」
あくまでダブルストックを使おうとする人も見かけたことがある。
「早立ち、早着き」「山頂には11時頃には到着し、12時頃には下山、3時頃には近くの日帰り温泉というのが理想的」
山小屋泊まりの場合は「できれば午後1時、どんなに遅くても午後3時には宿泊地
に到着」
「雷が鳴ったら、高度を下げよ」
「道に迷ったら今来た道を確認して忠実に引き返す。してはならばいことは谷や沢筋に下ること、尾根を目指せ」「濃霧の時は雨具を着込み晴れるまで動かない」
地図、コンパスは必須
■常識の嘘と思われるような意見を発見!
「(初心者の)山歩きは軽いスニーカーでよい。その方が動きやすい。(某氏)」
好日山荘の最新の冊子でも登山ガイド氏がそう言っている。
「ストックがなくても登山できるような体力を付けよ。流行のダブルストックは特に山
を崩す。(某氏)」
折角買ったばかりなのに(^^;) 下りで膝が痛くなったときだけ使うことにしようか。
2010年9月28日火曜日
山歩き
class:
雑感
「屋久島は別格」
「この間初心者連れて八ヶ岳に出かけて、赤岳鉱泉と行者小屋を回って八ヶ岳(注:赤岳)に登らず帰ってきました。初心者でも場所さえ選べば大丈夫なんですよ。山の世界がハードルを上げて、山って大変なんだよっていう発信をしないようにしなければ ...」
「本当は『山登り』という言葉も変えたいんです。でもいい言葉がなくて、たぶん正しいのは『山歩き』なんですね。 ... 『何が何でもピークを踏まなければ』ではなく、さっきの『山を歩く』ということですね。自然の中で解放されるために行ってるんだったら、登頂するのがそもそもの目的じゃないんです。楽しく安全なところへ行って帰ってきたらいいんです。」
「そう、東京に出て来てからは八ヶ岳が好きになりました。アクセスが便利だから週末ふらっと行けて、季節の変わりでいろんな顔を見せてくれるんです。紅葉もあるし温泉も楽しめるし、『アクセスのいい上高地』って感じです。」
「岩場を登らないんだったら、靴底は柔らかい方がいいんです。日本の山歩きには、柔らかい靴底の方が適しています。硬い靴を樹林帯ではくと、靴ずれを起こしたり足が痛くなったりしますよ。ウェアにしてもダウンを着る時にレイヤリングしすぎず、下はできるだけ薄着でいい。寒い時には靴下を3枚重ねるより2枚にした方が血行がよくなって結果暖かくなるとか、細かいところがいっぱいあるんですね。『おばあちゃんの知恵袋』のように(笑)」
引用文献
登山ガイド 山田淳 巻頭ロングインタビュー, Magazine for You on The Mountain guddei research, 2010 Autumn, 好日山荘
「この間初心者連れて八ヶ岳に出かけて、赤岳鉱泉と行者小屋を回って八ヶ岳(注:赤岳)に登らず帰ってきました。初心者でも場所さえ選べば大丈夫なんですよ。山の世界がハードルを上げて、山って大変なんだよっていう発信をしないようにしなければ ...」
「本当は『山登り』という言葉も変えたいんです。でもいい言葉がなくて、たぶん正しいのは『山歩き』なんですね。 ... 『何が何でもピークを踏まなければ』ではなく、さっきの『山を歩く』ということですね。自然の中で解放されるために行ってるんだったら、登頂するのがそもそもの目的じゃないんです。楽しく安全なところへ行って帰ってきたらいいんです。」
「そう、東京に出て来てからは八ヶ岳が好きになりました。アクセスが便利だから週末ふらっと行けて、季節の変わりでいろんな顔を見せてくれるんです。紅葉もあるし温泉も楽しめるし、『アクセスのいい上高地』って感じです。」
「岩場を登らないんだったら、靴底は柔らかい方がいいんです。日本の山歩きには、柔らかい靴底の方が適しています。硬い靴を樹林帯ではくと、靴ずれを起こしたり足が痛くなったりしますよ。ウェアにしてもダウンを着る時にレイヤリングしすぎず、下はできるだけ薄着でいい。寒い時には靴下を3枚重ねるより2枚にした方が血行がよくなって結果暖かくなるとか、細かいところがいっぱいあるんですね。『おばあちゃんの知恵袋』のように(笑)」
引用文献
登山ガイド 山田淳 巻頭ロングインタビュー, Magazine for You on The Mountain guddei research, 2010 Autumn, 好日山荘
2010年9月18日土曜日
牛首山
class:
紀行


9月17日(金)晴れ 同行S氏
8:00 美し森駐車場
8:15 美し森展望台 1543m
9:00 羽衣池 1610m
10:00 賽の川原 1900m
11:15 牛首山 2280m
途中、真教寺尾根から見る富士山と南アルプスは絶景であった。この前西側から登った権現岳は岩だらけだったが、東側から見ると樹林に覆われている。牛首山の山頂には黒摩利支尊天と書いた石が中程から割れて木に無造作に立てかけてあった。割れ目を合わせ後ろに石を置いて動かないようにした。三人の登山者に出会ったがみな赤岳に向かったのであろう。次回を期す。棒2本と膝のサポーターのお陰で下りでも足は痛くならなかった。S氏は下りで四回ほど転んだり滑ったり、ちょっと彼にはタフだったか。懇願されて、帰りは賽の河原の近くにあるゴンドラ(片道1000円)に乗った。パノラマの湯に入りタッチダウンビール(私はノンアルコール^^;)と蕎麦を食ったら大部彼も元気を回復した。
地図:牛首山
写真提供はGoogle画像検索さん
2010年9月15日水曜日
一茶の連句 七
せい出して蝶舞へ翌は十五日 相我 春
朝顔も蒔く春風も吹 一茶 春
うすがすみほろ味噌うりに始りて ろ芳 春
車法度と書るかり橋 が
有明の月にすじかふ壁の穴 春甫 秋月
なぐさみがてら衣打也 茶 秋
ウ やよやまて其柿買んよしの馬 茶 秋
忍ぶたよりに植る松の木 我 恋
来るとしも古き都になぶられて 甫 恋
雪でつくねし那古の観音 茶 冬
世中はたゞ丸かれとなく烏 我
客の馳走にいぶす豆殻 甫
湖の月のてら/╲涼しさよ 春和 夏月
見て居るうちにひらく姫百合 きくと 夏
鼓打て終に吃を直す也 看薺
いせの勅使を送る山駕 我
仮小屋の貧乏樽に花咲て 茶 春花
雛の市のはや過にけり 和 春
ナ 鴬にいさゝか鞠を蹴ならひぬ 和 春
寿永二年の夢がたりして 我
ねんごろに朝な/╲のかし小袖 甫
肴の安いみのゝ大垣 茶
只たのめ草の中でも鐘が鳴 和
ざぶととび込居風呂の月 我 秋月
秋風に昔歌舞伎がはやる也 茶 秋
硯へこぼす刈かやの露 薺 秋
嬉しさに諏訪の御灯吹けして 我 恋
妹が名にせようね火香具山 茶 恋
離家に梓の声の細々と 薺
しぶ/╲晴る空の夕暮 甫
ナウ 五六人酒塩とりに舟さして 茶
芥けぶりも春は来にけり 我 春
たのしさは赤土染の花衣 茶 春花
茶つみの唄を二ツ覚る 我 春
暖さうに南下りの片山家 茶 春
かまくら殿を祭る酉の日 ろ
引用:『一茶の連句』高橋順子
朝顔も蒔く春風も吹 一茶 春
うすがすみほろ味噌うりに始りて ろ芳 春
車法度と書るかり橋 が
有明の月にすじかふ壁の穴 春甫 秋月
なぐさみがてら衣打也 茶 秋
ウ やよやまて其柿買んよしの馬 茶 秋
忍ぶたよりに植る松の木 我 恋
来るとしも古き都になぶられて 甫 恋
雪でつくねし那古の観音 茶 冬
世中はたゞ丸かれとなく烏 我
客の馳走にいぶす豆殻 甫
湖の月のてら/╲涼しさよ 春和 夏月
見て居るうちにひらく姫百合 きくと 夏
鼓打て終に吃を直す也 看薺
いせの勅使を送る山駕 我
仮小屋の貧乏樽に花咲て 茶 春花
雛の市のはや過にけり 和 春
ナ 鴬にいさゝか鞠を蹴ならひぬ 和 春
寿永二年の夢がたりして 我
ねんごろに朝な/╲のかし小袖 甫
肴の安いみのゝ大垣 茶
只たのめ草の中でも鐘が鳴 和
ざぶととび込居風呂の月 我 秋月
秋風に昔歌舞伎がはやる也 茶 秋
硯へこぼす刈かやの露 薺 秋
嬉しさに諏訪の御灯吹けして 我 恋
妹が名にせようね火香具山 茶 恋
離家に梓の声の細々と 薺
しぶ/╲晴る空の夕暮 甫
ナウ 五六人酒塩とりに舟さして 茶
芥けぶりも春は来にけり 我 春
たのしさは赤土染の花衣 茶 春花
茶つみの唄を二ツ覚る 我 春
暖さうに南下りの片山家 茶 春
かまくら殿を祭る酉の日 ろ
引用:『一茶の連句』高橋順子
一茶の連句 六
夕暮や蚊が啼出してうつくしき 一茶 夏
すゞしいものは赤いてうちん 一瓢 夏
露しぐれはら/╲松も宝にて 茶 秋
筆一本に秋は来にけり 瓢 秋
月かげの翌日は湖水のなきやうに 茶 秋月
蒲団の下へ草鞋かいこむ 瓢 冬
ウ 西念は願の通りなられたり 茶
雨の相手にかきたてる灯か 瓢
桐のはなしのび車を筋違せ 茶 夏恋
絵かきの袖はひくによごるゝ 瓢 恋
蕎麦切の寝覚の里に年寄て 茶 秋
丸くなくとも八月の月 瓢 秋月
召給へ蛼轡きりぎりす 茶 秋
しびれさましに河岸へふと出る 瓢
肥後米の買そこなひを笑はれて 茶
人にかくして笠に字をかく 瓢
おほとけの花ことごとく咲にけり 茶 春花
蒙古追討このかたの東風 瓢 春
ナ 蛤のもれば崩るゝ大座敷 瓢 春
よい夢見する薬くれたり 茶
ひとりでも馴れば旅は歩行るゝ 瓢
あらことごとしつごもりの雪 茶 冬
膳棚は鼠のものかとばかりに 瓢
二人がふたり京ぎらひ也 茶
碁にまけて詠むる空も青くこそ 瓢
野なら山ならみなころもがへ 茶
押出す七里の船に素湯焚て 瓢
南無観世音ありあけの月 茶 秋月
白露の足はいづれへさし入む 瓢 秋
伐ことなかれ窓の葛華 茶 秋
ナウ 宗旦が末の弟子とも成たれば 瓢
深山しぐれのうれぬ日もなし 茶
をしまれて死るは人のまうけ物 瓢
そのきさらぎのみごとなる空 茶 春
うめぼしの核をはうるも花ごゝろ 瓢 春花
文化八年日暮里の春 茶 春
引用:『一茶の連句』高橋順子
すゞしいものは赤いてうちん 一瓢 夏
露しぐれはら/╲松も宝にて 茶 秋
筆一本に秋は来にけり 瓢 秋
月かげの翌日は湖水のなきやうに 茶 秋月
蒲団の下へ草鞋かいこむ 瓢 冬
ウ 西念は願の通りなられたり 茶
雨の相手にかきたてる灯か 瓢
桐のはなしのび車を筋違せ 茶 夏恋
絵かきの袖はひくによごるゝ 瓢 恋
蕎麦切の寝覚の里に年寄て 茶 秋
丸くなくとも八月の月 瓢 秋月
召給へ蛼轡きりぎりす 茶 秋
しびれさましに河岸へふと出る 瓢
肥後米の買そこなひを笑はれて 茶
人にかくして笠に字をかく 瓢
おほとけの花ことごとく咲にけり 茶 春花
蒙古追討このかたの東風 瓢 春
ナ 蛤のもれば崩るゝ大座敷 瓢 春
よい夢見する薬くれたり 茶
ひとりでも馴れば旅は歩行るゝ 瓢
あらことごとしつごもりの雪 茶 冬
膳棚は鼠のものかとばかりに 瓢
二人がふたり京ぎらひ也 茶
碁にまけて詠むる空も青くこそ 瓢
野なら山ならみなころもがへ 茶
押出す七里の船に素湯焚て 瓢
南無観世音ありあけの月 茶 秋月
白露の足はいづれへさし入む 瓢 秋
伐ことなかれ窓の葛華 茶 秋
ナウ 宗旦が末の弟子とも成たれば 瓢
深山しぐれのうれぬ日もなし 茶
をしまれて死るは人のまうけ物 瓢
そのきさらぎのみごとなる空 茶 春
うめぼしの核をはうるも花ごゝろ 瓢 春花
文化八年日暮里の春 茶 春
引用:『一茶の連句』高橋順子
2010年9月14日火曜日
一茶の連句 五
蝿打てけふも聞けり山の鐘 一茶 夏
松葉散りうく水のうれしき 乙因 夏
麻畠ちいさき人の見え初て 成美 夏
薄きいなづまおちつきもせず 浙江 秋
乗ものゝ戸をなくしたる月の夜に 因 秋月
雁鳴門や餅を搗らむ 茶 秋
ウ 風の吹小塩の宿に朝寝せし 江
古もの買に顔を見しられ 美
馬の背に十月桜ゆひ付て 茶 冬
とび/╲濡るゝ枯原の雨 因 冬
つれづれをおもしろがりて人に恋 美 恋
軒の瓢は夢にからつく 江 秋
月にさへ隠す刀を抜て見て 因 秋月
吉次も参れ秋の志賀山 茶 秋
竹九本其まゝほしき壁隣 江
冷ためしにも花の香ぞする 美 春花
君が代は奈良鴬も声上て 茶 春
酔万歳をおくる川風 因 春
二 春霞留守じやと書て張られたり 美 春
山おかしさに又笛を吹 茶
搗栗をしろき扇にならべ置 江
光広どのへ念珠を参らす 美
茶の花も鶴も久しき在所也 茶
銭がふる程雪のつのりし 江 冬
五十日御油の宿屋に病臥て 美
恋しき外にけぶり立なり 茶 恋
指の爪噛とて星をかぞへつゝ 江 恋
家越せばやと月の夜を待 美 秋月恋
粟酒のはやり初たる笹の露 茶 秋
きたなく成りしかうろぎの声 江 秋
ナ 玉川を鍋ずみかきに踏こへて 美
朝から辻に放下はじまる 茶
状箱をかざして見たる閻魔堂 江
雨にぬれたる鶏盗むらん 美
百年も一人寝て見る花植て 茶 春花
鼠のへらす春のうちまき 江 春
引用:『一茶の連句』高橋順子
松葉散りうく水のうれしき 乙因 夏
麻畠ちいさき人の見え初て 成美 夏
薄きいなづまおちつきもせず 浙江 秋
乗ものゝ戸をなくしたる月の夜に 因 秋月
雁鳴門や餅を搗らむ 茶 秋
ウ 風の吹小塩の宿に朝寝せし 江
古もの買に顔を見しられ 美
馬の背に十月桜ゆひ付て 茶 冬
とび/╲濡るゝ枯原の雨 因 冬
つれづれをおもしろがりて人に恋 美 恋
軒の瓢は夢にからつく 江 秋
月にさへ隠す刀を抜て見て 因 秋月
吉次も参れ秋の志賀山 茶 秋
竹九本其まゝほしき壁隣 江
冷ためしにも花の香ぞする 美 春花
君が代は奈良鴬も声上て 茶 春
酔万歳をおくる川風 因 春
二 春霞留守じやと書て張られたり 美 春
山おかしさに又笛を吹 茶
搗栗をしろき扇にならべ置 江
光広どのへ念珠を参らす 美
茶の花も鶴も久しき在所也 茶
銭がふる程雪のつのりし 江 冬
五十日御油の宿屋に病臥て 美
恋しき外にけぶり立なり 茶 恋
指の爪噛とて星をかぞへつゝ 江 恋
家越せばやと月の夜を待 美 秋月恋
粟酒のはやり初たる笹の露 茶 秋
きたなく成りしかうろぎの声 江 秋
ナ 玉川を鍋ずみかきに踏こへて 美
朝から辻に放下はじまる 茶
状箱をかざして見たる閻魔堂 江
雨にぬれたる鶏盗むらん 美
百年も一人寝て見る花植て 茶 春花
鼠のへらす春のうちまき 江 春
引用:『一茶の連句』高橋順子
一茶の連句 四
蛙なくそば迄あさる雀かな 成美 春
春めくものに門で薪をわる 一茶 春
旅人の小雨にかすむ顔見へて 美 春
かさごの安き浦のおもむき 茶
階子貸す騒ぎも過て小夜月 美 秋月
木履をはけばきりぎりす鳴 茶 秋
ウ 清澄の堂の油の秋も尽 美 秋
肱一尺の総や染らん 茶
もどりには首に引まく小鳥罠 美
行灯めぐりて春を待つとか 茶 冬
粕汁にむせかへる程泣出して 美 冬
うそつかぬ木を立しあさぢふ 茶
する事の何にもなさに百合の咲 美 夏
けたゝましさよ入梅の夕月 茶 夏月
筆とりの大津の長に名を問れ 美
鈴ふらぬ日ぞ嬉しかりける 茶
死ぬ事のなくばなをさら春の花 美 春花
わり竹しめす水のやまぶき 茶 春
二 菅笠をきればすぐさま東風の吹 ゝ 春
三輪の餅屋に見しられにけり 美
檜さす弥勒祭の鐘なりて 茶
ぬれて菖蒲を人跡にふく 美 夏
二の宮の御意そむかねど先涙 茶
射散らす鏑矢拾ひ人もなし 美
高砂は榎の声もなつかしく 茶
寺にも寝たる細きあきなひ 美
名月の一年ましに寒うなり 茶 秋月
松葉にまじるはらゝごの塩 美 秋
萩の露目へさし消やすおもしろさ 茶 秋
鹿島の舟にかるたうつらん 美
ナ 方々にまな板たゝくむ月とて 茶 春
淡雪そふる紙子浪人 美 春
五六本寝て見る花の目利せん 茶 春花
鋸借に扉たゝくか 美
初霜の瓶の中迄夜は明て 茶 冬
もろこし舟に身をたとへけり 美
引用:『一茶の連句』高橋順子
春めくものに門で薪をわる 一茶 春
旅人の小雨にかすむ顔見へて 美 春
かさごの安き浦のおもむき 茶
階子貸す騒ぎも過て小夜月 美 秋月
木履をはけばきりぎりす鳴 茶 秋
ウ 清澄の堂の油の秋も尽 美 秋
肱一尺の総や染らん 茶
もどりには首に引まく小鳥罠 美
行灯めぐりて春を待つとか 茶 冬
粕汁にむせかへる程泣出して 美 冬
うそつかぬ木を立しあさぢふ 茶
する事の何にもなさに百合の咲 美 夏
けたゝましさよ入梅の夕月 茶 夏月
筆とりの大津の長に名を問れ 美
鈴ふらぬ日ぞ嬉しかりける 茶
死ぬ事のなくばなをさら春の花 美 春花
わり竹しめす水のやまぶき 茶 春
二 菅笠をきればすぐさま東風の吹 ゝ 春
三輪の餅屋に見しられにけり 美
檜さす弥勒祭の鐘なりて 茶
ぬれて菖蒲を人跡にふく 美 夏
二の宮の御意そむかねど先涙 茶
射散らす鏑矢拾ひ人もなし 美
高砂は榎の声もなつかしく 茶
寺にも寝たる細きあきなひ 美
名月の一年ましに寒うなり 茶 秋月
松葉にまじるはらゝごの塩 美 秋
萩の露目へさし消やすおもしろさ 茶 秋
鹿島の舟にかるたうつらん 美
ナ 方々にまな板たゝくむ月とて 茶 春
淡雪そふる紙子浪人 美 春
五六本寝て見る花の目利せん 茶 春花
鋸借に扉たゝくか 美
初霜の瓶の中迄夜は明て 茶 冬
もろこし舟に身をたとへけり 美
引用:『一茶の連句』高橋順子
一茶の連句 三
枯葎かなぐり捨もせざりけり 一茶 冬
月も出よとたゝく納豆 双樹 冬
むら烏染物取に棹さして ゝ
遅い梅さへほと/╲とちる 茶 春
朔日の薄縁めくる春霞 ゝ 春
綿を蒔ても井戸掘が来ぬ 樹 春
ウ 燈灯に牡丹餅ほどの紋書て 樹
紫陽花咲ば粕漬をうる 茶 夏
ぬすまれし子猫二ツにねそびれし 樹
嵯峨の松葉をいぶす村雨 茶
槻の臼たゝいて何か唄ふらむ 樹
別の月の鼻先に出る 茶 秋月
蒲生の穂の少し散ても秋なれや 樹 秋
仏の柿をひとつふるまふ 茶 秋
朝日陰たま/╲寺に土こねて 樹
宰相どのゝ鑓みゆる也 茶
旅寝せよ野はさまざまの花の雪 樹 春花
鍋つゝかけて娵菜をぞつむ 茶 春
二 場ふさげにたが竹削る春の末 ゝ 春
里にかぶさるかゞの白山 樹
風呂敷の御骸にかゝる横時雨 茶 冬
仮のけぶりの低き行燈 樹
いさゝかな隙をぬすんで打粧ひ 茶
さら/╲竹の薮蚊にくがる 樹 夏
真桑めせ伊豆の島までみゆるなり 茶 夏
仏掘たる跡にあさら井 樹
菊の露薄紙染る淋しさに 茶 秋
破たひさしも月は嬉しき 樹 秋月
はつ雁に風呂のたつらん鐘鳴て 茶 秋
薬ぎらひが松をたはめる 樹
ナ 君が代の旅に出かける小鍋売 ゝ
蚤の湧かぬ守ある家 茶 夏
酒壷の欠を大事に持古し 樹
今木因と人のいふらむ 茶
蒟蒻の苞をかけたる花の枝 樹 春花
露うつくしき草の萌際 茶 春
引用:『一茶の連句』高橋順子
月も出よとたゝく納豆 双樹 冬
むら烏染物取に棹さして ゝ
遅い梅さへほと/╲とちる 茶 春
朔日の薄縁めくる春霞 ゝ 春
綿を蒔ても井戸掘が来ぬ 樹 春
ウ 燈灯に牡丹餅ほどの紋書て 樹
紫陽花咲ば粕漬をうる 茶 夏
ぬすまれし子猫二ツにねそびれし 樹
嵯峨の松葉をいぶす村雨 茶
槻の臼たゝいて何か唄ふらむ 樹
別の月の鼻先に出る 茶 秋月
蒲生の穂の少し散ても秋なれや 樹 秋
仏の柿をひとつふるまふ 茶 秋
朝日陰たま/╲寺に土こねて 樹
宰相どのゝ鑓みゆる也 茶
旅寝せよ野はさまざまの花の雪 樹 春花
鍋つゝかけて娵菜をぞつむ 茶 春
二 場ふさげにたが竹削る春の末 ゝ 春
里にかぶさるかゞの白山 樹
風呂敷の御骸にかゝる横時雨 茶 冬
仮のけぶりの低き行燈 樹
いさゝかな隙をぬすんで打粧ひ 茶
さら/╲竹の薮蚊にくがる 樹 夏
真桑めせ伊豆の島までみゆるなり 茶 夏
仏掘たる跡にあさら井 樹
菊の露薄紙染る淋しさに 茶 秋
破たひさしも月は嬉しき 樹 秋月
はつ雁に風呂のたつらん鐘鳴て 茶 秋
薬ぎらひが松をたはめる 樹
ナ 君が代の旅に出かける小鍋売 ゝ
蚤の湧かぬ守ある家 茶 夏
酒壷の欠を大事に持古し 樹
今木因と人のいふらむ 茶
蒟蒻の苞をかけたる花の枝 樹 春花
露うつくしき草の萌際 茶 春
引用:『一茶の連句』高橋順子
一茶の連句 二
正月の子どもに成て見たき哉 一茶 春
兎をつくれ春の初雪 樗堂 春
山かぜの末は柳に嵐して ゝ 春
雲横をれし日の出詠る 茶
又立ていづこの月のこも枕 ゝ 秋月
人にならへと笛呉し秋 堂 秋
ウ 気がゝりの事ある露の宿なれや ゝ 秋
物ぬひさして燈火を消す 茶 秋
鉢たゝき木履の音の行過て 堂
師走の空と成すましたり 茶 冬
向直る病眼を袖におし拭ひ 堂
君の御事ばかり尋ねて 茶
かゝる時野分の月の打曇 堂 秋月
鐘竪よこにうねる萩原 茶 秋
塩苞の背に冷々こぼれけり 堂 秋
夢見しやふに酒のさめ際 茶
ぬつぺりと真昼の花の天気にて 堂 春花
峰かふもとか螺の聞ゆる 茶 春
二ヲ 覗くとて蜂にさゝれし小柴垣 麦士 春
髭にくむとはしらず恋する 堂 恋
夜夜中燗鍋の下吹付て 茶
馬を葬るかた浦の月 士 秋月
太刀佩し男木槿を踏撓め 堂 秋
袖に払ふて梨子を参らす 茶 秋
西むきし窓は昔のあみだ坊 堂
だまつて居るがおもしろき日や 茶
二親の不得心なる妻呼て 堂
他の休むに何を田へ出る 茶
草の上ほつ/╲蚤を捻り捨 堂 夏
はやき泊のこゝろ涼しき 茶 夏
ナウ 呪にさつぱりとれし魚の骨 堂
無尽の銭を提て立るゝ 茶
春の夜の暮るゝとすれば初夜なりて堂 春
風呂にびた/╲さわる款冬 茶 春
馴染あるむつ田は花の這入口 堂 春花
喜六がよみし山はあの山 茶
引用:『一茶の連句』高橋順子
兎をつくれ春の初雪 樗堂 春
山かぜの末は柳に嵐して ゝ 春
雲横をれし日の出詠る 茶
又立ていづこの月のこも枕 ゝ 秋月
人にならへと笛呉し秋 堂 秋
ウ 気がゝりの事ある露の宿なれや ゝ 秋
物ぬひさして燈火を消す 茶 秋
鉢たゝき木履の音の行過て 堂
師走の空と成すましたり 茶 冬
向直る病眼を袖におし拭ひ 堂
君の御事ばかり尋ねて 茶
かゝる時野分の月の打曇 堂 秋月
鐘竪よこにうねる萩原 茶 秋
塩苞の背に冷々こぼれけり 堂 秋
夢見しやふに酒のさめ際 茶
ぬつぺりと真昼の花の天気にて 堂 春花
峰かふもとか螺の聞ゆる 茶 春
二ヲ 覗くとて蜂にさゝれし小柴垣 麦士 春
髭にくむとはしらず恋する 堂 恋
夜夜中燗鍋の下吹付て 茶
馬を葬るかた浦の月 士 秋月
太刀佩し男木槿を踏撓め 堂 秋
袖に払ふて梨子を参らす 茶 秋
西むきし窓は昔のあみだ坊 堂
だまつて居るがおもしろき日や 茶
二親の不得心なる妻呼て 堂
他の休むに何を田へ出る 茶
草の上ほつ/╲蚤を捻り捨 堂 夏
はやき泊のこゝろ涼しき 茶 夏
ナウ 呪にさつぱりとれし魚の骨 堂
無尽の銭を提て立るゝ 茶
春の夜の暮るゝとすれば初夜なりて堂 春
風呂にびた/╲さわる款冬 茶 春
馴染あるむつ田は花の這入口 堂 春花
喜六がよみし山はあの山 茶
引用:『一茶の連句』高橋順子
2010年9月13日月曜日
一茶の連句 一
冬 初雪や畳の垢の目にかゝる 春耕
冬 一市過てむら千鳥鳴 一茶
春 舞々が迹のまひから春立て 同
春 倒れし梅を人にみらるゝ 成布
春月 むもれ水おぼろ月夜となるままに 春
春 笠の祝ひの餅やつくらん 茶
ウ 魚買に越の女の馬引て 布
赤い御門の昔恋しき 春
夏 蚊やり火に草をかぶせてしのぶ也 茶
夏 ばらばら雨にひらく夕顔 春
鶏の嘴より起る小いさかひ 茶
けふはから手でもどる乞食 布
秋月 島舟にきよろりと月のさしかゝり 春
秋 庭一ぱいに木実ひろげる 茶
秋 吹風にこゝろ冷つく遠ぎぬた 布
三かさの山のうつくしき形り 春
春花 はつ花のちる日/╲を侘ならひ 茶
春 蝶もとべよと芝に眠れる 布
ナオ春 雲雀鳴名古屋へ駕の値が成て 茶
幕のうちなる声のやさしき 布
朝々の膳に涙のかゝる哉 茶
冬 丗日神楽に交る木がらし 布
一里は貢の菰の荷拵ひ 茶
長と呼れて酒をたふるゝ 布
夏 涼しさは菊も見事に咲にけり 茶
榎の虻のつかむ程なく 布
親もたぬ児のづんづと伸過て 茶
後の咄に豆煎を出す 布
秋月 少づゝさむく成たる宵の月 茶
秋 たゞ四五人の踊也けり 布
ナウ秋 大葡萄ぶどうの番の念仏して 知一
駿河だよりにかへすかな槌 茶
夕鐘の片々暮て水明り 同
薮のあちらに家鴨おひ込 布
春花 塩からき団子の砂も花の山 一
春 三月七日陽炎の立 茶
引用:『一茶の連句』高橋順子
『連句のたのしみ』の著者。一茶が一座した250巻の連句のうち6巻を評釈する。底本は『一茶全集 第五巻』信濃毎日新聞社。ちなみに芭蕉が生涯で一座した連句は340巻、蕪村112巻。
冬 一市過てむら千鳥鳴 一茶
春 舞々が迹のまひから春立て 同
春 倒れし梅を人にみらるゝ 成布
春月 むもれ水おぼろ月夜となるままに 春
春 笠の祝ひの餅やつくらん 茶
ウ 魚買に越の女の馬引て 布
赤い御門の昔恋しき 春
夏 蚊やり火に草をかぶせてしのぶ也 茶
夏 ばらばら雨にひらく夕顔 春
鶏の嘴より起る小いさかひ 茶
けふはから手でもどる乞食 布
秋月 島舟にきよろりと月のさしかゝり 春
秋 庭一ぱいに木実ひろげる 茶
秋 吹風にこゝろ冷つく遠ぎぬた 布
三かさの山のうつくしき形り 春
春花 はつ花のちる日/╲を侘ならひ 茶
春 蝶もとべよと芝に眠れる 布
ナオ春 雲雀鳴名古屋へ駕の値が成て 茶
幕のうちなる声のやさしき 布
朝々の膳に涙のかゝる哉 茶
冬 丗日神楽に交る木がらし 布
一里は貢の菰の荷拵ひ 茶
長と呼れて酒をたふるゝ 布
夏 涼しさは菊も見事に咲にけり 茶
榎の虻のつかむ程なく 布
親もたぬ児のづんづと伸過て 茶
後の咄に豆煎を出す 布
秋月 少づゝさむく成たる宵の月 茶
秋 たゞ四五人の踊也けり 布
ナウ秋 大葡萄ぶどうの番の念仏して 知一
駿河だよりにかへすかな槌 茶
夕鐘の片々暮て水明り 同
薮のあちらに家鴨おひ込 布
春花 塩からき団子の砂も花の山 一
春 三月七日陽炎の立 茶
引用:『一茶の連句』高橋順子
『連句のたのしみ』の著者。一茶が一座した250巻の連句のうち6巻を評釈する。底本は『一茶全集 第五巻』信濃毎日新聞社。ちなみに芭蕉が生涯で一座した連句は340巻、蕪村112巻。
2010年8月25日水曜日
借りぐらしのアリエッティ
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