2009年6月20日土曜日

映画:劔岳 点の記



今日から公開。原作とほとんどたがわないいい映画になった。

公式サイト
原作本のあらすじ

写真提供はフォト蔵さん

2009年6月19日金曜日

鎌倉のほとゝぎす

鎌倉
 横浜横須賀道路の朝比奈ICで下りる。市街に入ると平日なのに人出が多く道は渋滞、小学生やおばさんのチームが目立つ。鎌倉警察署の隣の駐車場に車をとめ、繁華街の路地を通り江ノ電鎌倉駅へ。

   かまくらや梅雨の合間の空を鳶



長谷寺
 江ノ電で長谷寺へ。紫陽花と菖蒲のまっさかりでごったがえしている。閉所恐怖症のくせに弁天窟という穴蔵のようなところが一番面白かったw

   ひとづかれしばし小池の花菖蒲

 表通りのイタリアンRadiceで、しらすとトマト・いんげんのパスタをいただく。飲み物はビールを禁止され、ジンジャーエールの辛口。喉にしみたw


     

高徳院・大仏
 こちらは子供達が日向、日影を問わずあふれかえっている。
 
   かはりなく大仏坐ます夏木立

 後方のひんやりした緑陰に与謝野晶子の歌碑があった。
   かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな 晶子




 
収玄寺・四条金吾邸跡
 帰り路に目に入り散策。庭のあちこちに和歌の札がある。日蓮の法難で殉死を覚悟したとか。



龍口寺(りゅうこうじ) 
 長谷から江ノ電で江ノ島駅へ。電車から日蓮法難の龍口寺の看板が見えたので行ってみる。題目を唱えながら一人一回鐘撞きをせよとある。鐘を撞いてしばらくすると、後ろの五重塔のある山の方でほとゝぎすが鳴き出した。やった!鎌倉でほととぎすを聴くのはこの上ない喜びなのだ。来た甲斐があった。声の方へ山を登って行く。

   ほとゝぎす鳴けや法難龍口寺

    ほとゝぎすさんの声





 門前の扇屋で江ノ電もなかを買う。


     
材木座・もんざ丸
 鎌倉駅に戻り鳩サブレを買おうとしたが長蛇の列でギブアップ。材木座のもんざ丸に行き、釜揚げしらすを買う。店から通り越しに海が光って見える。

   釜揚げのしらす出来立て夏の海



逗子・葉山
 海沿いの道をしばらくドライブして、三浦縦貫道路から帰途へ。

   半島を縦貫したり夏がすみ


2009年6月14日日曜日

前句の情を引来る芭蕉

「蕉門の附句は前句の情を引來るを嫌ふ。ただ前句は是いかなる場、いかなる人と、其事・其位を能く見定め、前句をつきはなして附べし。」 蕉風俳諧の最高峰と言われる猿蓑の歌仙の中に、前句の情に引きずられた芭蕉の付句があるのを高弟許六はみとめていた。

『俳諧問答』許六・去来

一、猿蓑下巻誹諧に云、
         
  前 草村に蛙こわがるゆふ間ぐれ
      蕗の芽とりに行燈ゆり消す  翁
                (猿蓑『市中は』歌仙)

この句、「ゆり」の字、前にもたれてむづかし。「行燈さげ行く」としたし。

  前 咳聲の隣はちかし縁づたひ
      添へばそふほどこくめんな顔 翁 
                (猿蓑『梅若菜』歌仙)

この「添」の字、前句の噂(注:説明)なり。「見れば見るほど」ゝしたし。

「ゆり」の字は前にしたし(親し)。「添」字は一向に前句の噂也。深川集に出る予が宅の誹諧に云、

    今はやるひとへ羽織を着連立
      奉行の鑓に誰もかくるゝ   翁
                (深川集『洗足に』歌仙)

一巻出来終て師の云、此「誰」の字、全く前句の事なり、是仕損じなりといへり。今此句に寄て見る時は、右両句(注:猿蓑の二つの付句)前句にむづかし。予閑に察して云く、第一時代の貴あり。亦は師名人たりといへども執着の病あり。師さへかくのごとし。門人猶以たるべし。前句に着し、題に着する事、人情の病なり。

毎度この誹諧をよむ時、したしき様に覚ゆ。退て吟味すれば、この二字前句にむづかし。師在世のとき、この事沙汰侍るらずなり。先師よく知り給はんや。次でながらしるす。外へは彌(いよいよ)さたなし。

2009年6月11日木曜日

訳詞:One Moment In Time

曲を聴いた妻が感動のおももちで和訳した歌詞があるかきいてきた。ヤホーのベストアンサーで見つけたが今一かな、ということで訳詞に挑戦。自分も今一生きた英語の素養がないので、あやしいがひとまず直訳調で。

Whitney Houston:ライブ
Whitney Houston:レコード

  One Moment In Time  Whitney Houston

Each day I live            
  私は生きている一日一日が   
I want to be a day to give the best of me
  私に最上のものを与えてくれる日であることを願っている
I'm only one, but not alone
  私という人間は世界に一人だが独りぼっちではない
My finest day is yet unknown
  私は私の最良の日をまだ知らない
I broke my heart for every gain
  私は何かを得るたびに心が傷ついた
To taste the sweet, I faced the pain
  甘美を味わうために私は痛みと向き合った
I rise and fall,
  私は浮き沈みしてきたが
Yet through it all this much remains
  それでもまだその多くが残っている

I want one moment in time
  私は一つの瞬間がほしい
When I'm more than I thought I could be
  自分がなれると思っていた以上になる瞬間を
When all of my dreams are a heart beat away
  私のすべての夢が胸のときめきと消え去り 
And the answers are all up to me
  答えがすべて私に委ねられている瞬間を
Give me one moment in time
  その瞬間を私にくれ
When I'm racing with destiny  
  私が運命と競争している瞬間を
Then in that one moment of time
  そしてその瞬間にこそ
I will feel, I will feel eternity
  私は永遠を感じるだろう

I've lived to be the very best
  私は最善であるように生きてきた
I want it all, no time for less
  私はそのすべてがほしい、無駄に費やす時間はない
I've laid the plans
  私は計画を立ててきた  
Now lay the chance here in my hands
  今、この私の手の中にあるチャンスに狙いを定めている

Give me one moment in time
  その瞬間を私にくれ
When I'm more than I thought I could be
  自分がなれると思っていた以上になる瞬間を
When all of my dreams are a heart beat away
  私のすべての夢が胸のときめきと消え去り 
And the answers are all up to me
  答えがすべて私に委ねられている瞬間を
Give me one moment in time
  その瞬間を私にくれ
When I'm racing with destiny
  私が運命と競争している瞬間を  
Then in that one moment of time
  そしてその瞬間にこそ
I will feel, I will feel eternity
  私は永遠を感じるだろう

You're a winner for a lifetime
  あなたは人生の勝利者だ
If you seize that one moment in time
  もしあなたがその瞬間をつかんだら
Make it shine
  それを輝かせよう

Give me one moment in time
  その瞬間を私にくれ
When I'm more than I thought I could be
  自分がなれると思っていた以上になる瞬間を
When all of my dreams are a heart beat away
  私のすべての夢が胸のときめきと消え去り 
And the answers are all up to me
  答えがすべて私に委ねられている瞬間を
Give me one moment in time
  その瞬間を私にくれ
When I'm racing with destiny
  私が運命と競争している瞬間を  
Then in that one moment of time
  そしてその瞬間にこそ
I will be I will be, I will be free ...oh
  私は自由になるだろう  
I will be, I will be free
  私は自由になるだろう


        
  私は生きている一日一日が   
  私に最上のものを与えてくれる日であることを願っている
  私という人間は世界に一人だが独りぼっちではない
  私は私の最良の日をまだ知らない
  私は何かを得るたびに心が傷ついた
  甘美を味わうために私は痛みと向き合った
  私は浮き沈みしてきたが
  それでもまだその多くが残っている

  私は一つの瞬間がほしい
  自分がなれると思っていた以上になる瞬間を
  私のすべての夢が胸のときめきと消え去り 
  答えがすべて私に委ねられている瞬間を
  その瞬間を私にくれ
  私が運命と競争している瞬間を
  そしてその瞬間にこそ
  私は永遠を感じるだろう

  私は最善であるように生きてきた
  私はそのすべてがほしい、無駄に費やす時間はない
  私は計画を立ててきた  
  今、この私の手の中にあるチャンスに狙いを定めている

  その瞬間を私にくれ
  自分がなれると思っていた以上になる瞬間を
  私のすべての夢が胸のときめきと消え去り
  答えがすべて私に委ねられている瞬間を
  その瞬間を私にくれ
  私が運命と競争している瞬間を  
  そしてその瞬間にこそ
  私は永遠を感じるだろう

  あなたは人生の勝利者だ
  もしあなたがその瞬間をつかんだら
  それを輝かせよう

  その瞬間を私にくれ
  自分がなれると思っていた以上になる瞬間を
  私のすべての夢が胸のときめきと消え去り 
  答えがすべて私に委ねられている瞬間を
  その瞬間を私にくれ
  私が運命と競争している瞬間を  
  そしてその瞬間にこそ
  私は自由になるだろう  
 

2009年6月10日水曜日

独吟歌仙『古池や』の巻


     歌仙『古池や』の巻
                     
   古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉
     背筋を正し春の新服     春蘭
   そうりやうの入学式は天晴れて   同
     要所だけ見てたゝむ朝刊
   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月
     理解のできぬつまの冷やか
ウ  ヌード画のけつこう多い美術展
     ふいに縋られ重き片そで
   あし長き波のときをり打ち寄せて
     こくり舟漕ぎはつと驚く
   留守電の釦を押してするゝすゐ
     隣近所は犬の無駄吠え
   物干に胡瓜なすびの苗育ち
     月を擁して明かる山際
   褒められてけふも飯炊き竈の番
     きつと未来を助く一芸 
   シートとて酔へば上等花座敷
     黄金週間ロスへ飛び立つ
ナ  研修も実に長閑なものもあり
     あかず眺める雲のうつろひ
   ちちははのいぬるふるさとかはりなく
     雨にあを濃し寺のあぢさゐ
   知らぬ道行つてみるのも面白き
     たわゝな蜜柑塀にかほ出す
   こつそりと見初めしひとの後つけて
     折り枝添へておくる恋文
   シンプルに短いフレーズ繰り返し
     人心つかみトップ交代
   望の月おなじ話題の局ばかり
     猫抱き椽で聴くは蟋蟀
ウ  哀れ蚊をそつとかいやる捨て団扇
     板についたり老いの清貧       
   うけ売りの論をさまざま取りまぜて
     愚に遊ぶべし歌仙一巻
   花の下連れのかんばせほのあかく
     われも同じくこころ麗らか

          2009.6.5〜6.10


写真提供はフォト蔵さん

執中の法・自習(33)完

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代           テレビ
十一  望の月おなじ話題の局ばかり       秋月 虫の音
十二    猫抱き椽で聴くは蟋蟀        秋  蚊  
ウ一  哀れ蚊をそつとかいやる捨て団扇     秋  清貧
二     板についたり老いの清貧          人生論          
三   うけ売りの論をさまざま取りまぜて       俳諧
四     愚に遊ぶべし歌仙一巻           花の下      
五   花の下連れのかんばせほのあかく     春花 吾妻  
六     われも同じくこころ麗らか      春       

1、前句(ウ三)から言外に<俳諧>を連想。
2、<俳諧>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

1、前句(ウ四)から言外に<花の下>を連想。
2、<花の下>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、春の季語<花の下(もと)>をそのまま入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

1、前句(ウ五)から言外に<吾妻>を連想。※
2、<吾妻>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、春の季語<麗らか>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

※ 同時に冬の日『つゝみかねて』の巻、芭蕉の挙句「その望の日を我もおなじく」を連想。

一日一生

千日回峰行を二回されたという酒井さんの話に聞き入った。『一日一生』という言葉がこころに残る。一日活動(生)して眠る(死)。翌日再生して、またそれ(生死)を繰り返す。難しくなりがちな人生論をわかりやすく気さくに話される姿勢に敬服した。もし若い時こういうことを教えてくれる人がいたら、自分は僧侶にはならなかっただろうと笑われていた。



動画どこかにアップしてくれないかな。無料でw

執中の法・自習(32)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代           テレビ
十一  望の月おなじ話題の局ばかり       秋月 虫の音
十二    猫抱き椽で聴くは蟋蟀        秋  蚊  
ウ一  哀れ蚊をそつとかいやる捨て団扇     秋  清貧
二     板についたり老いの清貧          人生論          
三   うけ売りの論をさまざま取りまぜて

1、前句(ウ二)から言外に<人生論>を連想。
2、<人生論>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(31)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代           テレビ
十一  望の月おなじ話題の局ばかり       秋月 虫の音
十二    猫抱き椽で聴くは蟋蟀        秋  蚊
ウ一  哀れ蚊をそつとかいやる捨て団扇     秋  清貧
二     板についたり老いの清貧

1、前句(ウ一)から言外に<清貧>を連想。
2、<清貧>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(30)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代           テレビ
十一  望の月おなじ話題の局ばかり       秋月 虫の音
十二    猫抱き椽で聴くは蟋蟀        秋  蚊
ウ一  哀れ蚊をそつとかいやる捨て団扇     秋

1、前句(ナ十二)から言外に<蚊>を連想。
2、<蚊>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、秋の季語<捨て扇、哀れ蚊>を入れる。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

2009年6月9日火曜日

執中の法・自習(29)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代           テレビ
十一  望の月おなじ話題の局ばかり       秋月 虫の音
十二    猫抱き椽で聴くは蟋蟀        秋

1、前句(ナ十一)から言外に<虫の音>を連想。
2、<虫の音>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、秋の季語<蟋蟀>を入れる。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(28)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代           テレビ
十一  望の月おなじ話題の局ばかり       秋月

1、前句(ナ十)から言外に<テレビ>を連想。
2、<テレビ>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、秋の季語<望の月>を入れる。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(27)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し        トップ交代
十     人心つかみトップ交代

1、前句(ナ九)から言外に<トップ交代>を連想。
2、<トップ交代>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(26)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋  殺し文句      
九   シンプルに短いフレーズ繰り返し

1、前句(ナ八)から言外に<殺し文句>を連想。
2、<殺し文句>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(25)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわゝな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女    
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋  光源氏
八     折り枝添へておくる恋文       恋

1、前句(ナ七)から言外に<光源氏>を連想。
2、<光源氏>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、恋句にする。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

2009年6月8日月曜日

執中の法・自習(24)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわわな蜜柑塀にかほ出す      冬  乙女
七   こつそりと見初めしひとの後つけて    恋

1、前句(ナ六)から言外に<乙女>を連想。
2、<乙女>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、恋句にする。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(23)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道  
五   知らぬ道行つてみるのも面白き         蜜柑
六     たわわな蜜柑塀にかほ出す      冬      

1、前句(ナ五)から言外に<蜜柑>を連想。
2、<蜜柑>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、冬の季語<蜜柑>を入れる。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(22)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏  知らぬ道
五   知らぬ道行つてみるのも面白き        

1、前句(ナ四)から言外に<知らぬ道>を連想。
2、<知らぬ道>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(21)



※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく      墓参
四     雨にあを濃し寺のあぢさゐ      夏

1、前句(ナ三)から言外に<墓参>を連想。
2、<墓参>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、夏の季語<あぢさゐ>を入れる。 
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

写真提供はフォト蔵さん

執中の法・自習(20)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ         ふるさと
三   ちちははのいぬるふるさとかはりなく

1、前句(ナ二)から言外に<ふるさと>を連想。
2、<ふるさと>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(19)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで       恋  浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見      
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機  
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春  よそ見
二     あかず眺める雲のうつろひ

1、前句(ナ一)から言外に<よそ見>を連想。
2、<よそ見>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

2009年6月7日日曜日

執中の法・自習(18)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春  研修
ナ一  研修も実に長閑なものもあり       春

1、前句(ウ十二)から言外に<研修>を連想。
2、<研修>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、春の季語<長閑>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(17)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花 飛行機
十二    黄金週間ロスへ飛び立つ       春

1、前句(ウ十一)から言外に<飛行機>を連想。
2、<飛行機>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、春の季語<黄金週間>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(16)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸           花見
十一  シートとて酔へば上等花座敷       春花

1、前句(ウ十)から言外に<花見>を連想。
2、<花見>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、季語<花>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(15)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番         一芸
十     きつと未来を助く一芸

1、前句(ウ九)から言外に<一芸>を連想。
2、<一芸>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(14)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月 飯炊き
九   褒められてけふも飯炊き竈の番

1、前句(ウ八)から言外に<飯炊き>を連想。
2、<飯炊き>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(13)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔 
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏  月の出
八     月を擁して明かる山際        夏月

1、前句(ウ七)から言外に<月の出>を連想。
2、<月の出>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、季語<月>を入れる。前句が夏ですりつけの月。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

2009年6月6日土曜日

執中の法・自習(12)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え           物干
七   物干に胡瓜なすびの苗育ち        夏

1、前句(ウ六)から言外に<物干>を連想。
2、<物干>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、夏の季語<胡瓜・なすび>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(11)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ         犬
六     隣近所は犬の無駄吠え

1、前句(ウ五)から言外に<犬>を連想。
2、<犬>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(10)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く          留守番
五   留守電の釦を押してするゝすゐ

1、前句(ウ四)から言外に<留守番>を連想。
2、<留守番>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(9)


※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて        睡魔
四     こくり舟漕ぎはつと驚く            

1、前句(ウ三)から言外に<睡魔>を連想。
2、<睡魔>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。


写真提供はフォト蔵さん

執中の法・自習(8)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで          浜辺
三   あし長き波のときをり打ち寄せて

1、前句(ウ二)から言外に<浜辺>を連想。
2、<浜辺>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(7)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋  デート
二     ふいに縋られ重き片そで

1、前句(ウ一)から言外に<デート>を連想。
2、<デート>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

執中の法・自習(6)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋  美術展
ウ一  ヌード画のけつこう多い美術展      秋

1、前句(六)から言外に<美術展>を連想。
2、<美術展>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、最後に秋の季語<>を入れる。<美術展>は秋の季語なので不要。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

2009年6月5日金曜日

執中の法・自習(5)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                           執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉  春  歩く人
脇     背筋を正し春の新服     春蘭  春  入学式
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  春  気も漫ろ
四     要所だけ見てたゝむ朝刊          時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月     秋月 妻の目
六     理解のできぬつまの冷やか      秋


1、前句(五)から言外に<妻の目>を連想。
2、<妻の目>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、最後に秋の季語<冷やか>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(4)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                         執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉   歩く人   
脇     背筋を正し春の新服     春蘭   入学式   
第三  そうりやうの入学式は天晴れて       気も漫ろ     
四     要所だけ見てたゝむ朝刊        時事川柳
五   ひもすがら苦吟をすれば疾うに月      

1、前句(四)から言外に<時事川柳>を連想。
2、<時事川柳>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、最後に秋の季語<月>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(3)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                         執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉   歩く人   
脇     背筋を正し春の新服     春蘭   入学式   
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同   気も漫ろ     
四     要所だけ見てたゝむ朝刊                   

1、前句(第三)から言外に<気も漫ろ>を連想。
2、<気も漫ろ>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
4、打越方面をチェック。

VALKYRIA CRONICLES

『戦場のヴァルキュリア-VALKYRIA CRONICLES- 』公式サイト
第1話「戦火の出会い」  レ
第2話「コナユキソウの祈り」  レ
第3話「第7小隊誕生」 レ
第4話「束の間の休日」 レ
第5話「クローデン奇襲戦」  レ
第6話「従軍記者、奮闘す!」 レ
第7話「ダルクスの災厄」  レ
第8話「紐解かれる歴史」 レ
第9話「蒼き魔女」 レ
第10章「吹雪の夜」http://say-move.org/comeplay.php?comeid=9596 レ

執中の法・自習(2)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                         執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉   歩く人   
脇     背筋を正し春の新服     春蘭   入学式   
第三  そうりやうの入学式は天晴れて   同  

1、前句(脇)から言外に<入学式>を連想。
2、<入学式>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、春の季語が必要なので最後に季語<>を入れる。執中の<入学式>が春の季語なのでここでは不要。  
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。
5、打越方面をチェック。

執中の法・自習(1)

※執中:前句から連想されるものの中で中心となるもの。これを執り題として付句を詠むことを執中の法と呼ぶ。

      歌仙『古池や』の巻
                          執中
発句  古池やかはづ飛びこむ水の音   芭蕉    歩く人   
脇     背筋を正し春の新服     春蘭   


1、前句(発句)から言外に園池のまわりを<歩く人>を連想。
2、<歩く人>を題として枝葉を付け加え付句を仕立てる。このとき前句は意識外にする。 
3、春の季語が必要なので最後に季語<春>を入れる。
4、前句と二句一連(短歌)で意味が通るように調整する。

こうできればいいのだが、2ではいままで通り、前句が意識内にあり、前句全体に付けようとしている。また、先にふさわしい季語を見付け、それを題として句を詠もうとしている。これじゃだめだ(^^;)

つづく。

2009年6月2日火曜日

劔岳 点の記


『劔岳 点の記』新田次郎

 明治三十九年、測量官の柴崎芳太郎は、地図で空白になっている剣岳の三角点埋設を命じられる。しかし登頂路がまったく見つからない。下見の時出会った玉殿の行者は、登頂路はある、それは雪を背負って登り、雪を背負って帰る道だ、と示唆した。設立されたばかりの日本山岳会も初登頂を目指している。

 柴崎と強力の宇治長次郎は、登頂ルート探索のトライ・アンド・エラーの末に、ほぼ同時に、行者が残した言葉の意味をさとる。剣岳の東側にできている大雪渓を夏に登れということだと。そしてついに登頂に成功する(明治四十年七月)。驚いたことに頂上で赤さびた剣の先と錫杖の頭を発見する。岩をならした跡や火を燃やした跡もある。伝承のとおり、奈良時代にすでに修験者が登頂していたのだ。


映画『劔岳 点の記』公式サイト

五月雨て

  五月雨てしまひそびれる炬燵かな

2009年6月1日月曜日

Guin Saga

気が抜けたような顔をしていたら、ハリー・ポッターの次はこれがよいとある筋からすすめられた。日本発、栗本薫のヒーロイック・ファンタジー。

BS2 Guin Saga 公式サイト 
1 豹頭の仮面 レ
2 黒伯爵の砦 レ
3 紅の傭兵 レ
4 死の河を越えて
5 宿命の出会い レ
6 セム族の集結 レ
7 ノスフェラスの戦い レ
8 狼王との出会い レ
9 ラゴンの虜囚 レ     
10 辺境の王者 http://say-move.org/comeplay.php?comeid=9697 レ

古池や


  古池やかはづ飛びこむ水の音   はせを
    芦のわか葉にかゝる蜘の巣   其角
                    

 ※ 発句(立句)は、地発句として貞享三年の蛙合で詠まれたもの。
   脇がいつ詠まれたかは不明。『幽蘭集』

 ※ われらはおたまw

写真提供はフォト蔵さん