2011年6月1日水曜日

百番連歌合(三)


7      月おぼろなるたびの明更      (あけぼの)
     故郷にわれ待花や咲ぬらん     周
     山遠き雪より鐘の響きて      侍
     舟とをく鐘かすむ江は花もなし   心 

8      いにしへよりもかすむ有明
     花は猶老のなごりや思ふらん    周
     老が身に夢のゝこるもすくなくて  侍
     花にさへそらめかなしく身は老て  心

9      花にさきだつ人もありけり
     跡とへば山の霞にはやなりて    周
     あとかすむ山は昨日のけぶりにて  侍
     桜さく遠山川に舟よびて      心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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