2011年6月5日日曜日

百番連歌合(十二)


34     月さむしとや千どり鳴らむ
     霜の夜もこほらぬ浪の声々に    侍
     舟にねて夢のおどろくさ夜中に   周
     雪こほる袖の河原をかへる夜に   心

35     雪にわけ入をのゝかよひぢ
     炭がまの煙を山の中にみて     周
     冬ぎくの枯し頃より里ふりて    侍
     鹿のねも色なる月に夜は深て    心

36     やすく過るは時雨なりけり
     月を見てふりぬと思ふ身の盛    周
     我の身と世にふる事をなげく身に  侍
     雲はまづ瀬戸こす舟に先立て    心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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