2011年6月5日日曜日

百番連歌合(十)


28     うちもねられず夜こそ長けれ
     有明の月に砧の声きえて      周
     暁のかねの名残をしたひしに    侍
     身は老ぬはかなや何を思ふらん   心

29     わが涙にぞ月をそむくる
     灯や雨にも消ずのこるらん     周
     うき人に秋の心をならひきて    侍
     手枕のきぬ引かけて忍ぶ夜に    心

30     露の寒きは霜にかはりて
     野にもある草や山にも枯ぬらん   周
     庵ふりぬ此後たれか結ばまし    侍
     秋の花さぞな冬野をいたむらん   心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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