2011年6月2日木曜日

百番連歌合(五)


13     火かと見ゆるは蛍なりけり
     いさり舟とまる芦間のくらき夜に  周
     石をうつ浪や涼しく乱るらん    侍
     春ははやすぐろの薄茂るのに    心

14     松ある方に蝉や鳴らん
     山水のながるゝ音は雨ににて    侍
     雨風をもろごゑにきく山がくれ   周
     きなる葉は園の梢に先落て     心

15     山より出る風ぞ涼しき
     月影や氷て水をながすらん     侍
     夕立の過るをかべに月みえて    周
     雪とくる氷室の川の末みえて    心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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