2011年6月6日月曜日

百番連歌合(二十三)


67     今夜あらしの何と吹らむ        (こよひ)
     近くなり遠く聞ゆる鐘の声       侍
     月みるに又ふりかはる村時雨      周
     くれぬとて帰(り)し花の山里に     心

68     かゝらんとてぞ身はのがれたる
     はごくみしその独子を留置て      侍 (育みし) 
     あかむすぶ雫の苔の袖ぬれて      周 (閼伽:仏に手向ける水)
     みだれたる世にものどけき墨の袖    心

69     をしえとなるは十声一こゑ
     あまたみる鳥は親子の囀りて      侍
     法の師を起ふしおがむ旅ごとに     周
     末の世の御法はしたのうえにして    心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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