2011年6月5日日曜日

百番連歌合(九)


25     秋風さむき夜こそながけれ
     月みれば憂独ねをいかゞせん    侍
     山を見よ廿日の月も出ぬらん    周
     思侘行ば雁鳴月落て        心

26     ねざめせよとて秋風ぞふく
     袖ぬらす露や時雨を急らむ     侍
     有明のふけていづるをしらぬ夜に  周
     はだ寒き夕暮かこつ老が身に    心

27     涙になるも月をこそ見れ
     秋更て露だにみえずさ夜時雨    侍
     故郷の荻吹風にさ夜更て      周
     秋きては思ひ捨べき暮もなし    心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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