2007年11月4日日曜日
茅ヶ岳
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紀行
茅ヶ岳(かやがたけ) 11月2日(金)
4:00起床 5:00自宅スタート 7:15深田久弥公園 茅ヶ岳登山口 7:32登山開始 10:04茅ヶ岳山頂 11:06下山 13:05登山口
中央自動車道の韮崎インターを下りて右折、コンビニで食い物を調達し、饅頭峠をめざす。夜来の雨は止んだが道や紅葉の木々は濡れている。やがて、深田久弥公園の看板が目に入る。そこが茅ヶ岳の登山口だった。地図で見た饅頭峠への道は公園の奥の方にあるようだ。駐車場には車がすでに一台あった。あとから4人の老男女のパーティがやってきた。山に慣れている様子だ。
饅頭の峠いづこや濡れもみぢ
年寄りに負ける訳にはいかないと先にスタートする。延々とごろごろ石の坂道を登っていく。折り返しながら登る道ではなくまっすぐ上に登って行く。直道とでも言うのだろうか、意外につらい。やがて奇岩の断崖に行き当たる。女岩(めいわ)だ。懸け樋がしてあり細い清水がふた筋流れ落ちている。喉を潤し、目にもよさそうだと目を洗う。力が蘇った。
とくとくと女岩清水や谷紅葉
しかし、そこから急勾配の山肌を這うような登山モードとなる。落葉で道がよくわからない上に、登山道としてあまり整備されていないので難渋する。あとどこまでこのモードが続くのかわからない。長いこと視界が開けず同行の士もいやけがさし、私に先頭を譲った。こういうときは上や前を見ないで足下を見て一歩づつ進んで行くしかない。後ろから4人のパーティの楽しげな声が迫ってくる。
膝わらふ苔の磐根に敷く紅葉
辛抱して進んで行くと、視界が開けた。狭いコル(鞍部)に出た。左に進むと茅ヶ岳、右は敷島と立て札がある。しばし休むべく、右に進み、小さな坪庭に陣取る。加藤文太郎流の甘納豆と干し小魚はもちろんある。4人のパーティは先に茅ヶ岳ににぎやかに向かって行った。
急な狭い岩根を登って行く。しばらく行くと深田久弥氏の小さな碑が建っていた。氏は昭和46年の早春に茅ヶ岳をめざしてここまで来たときに倒れ旅立たれたとのこと。しゃがんで手を合わせたら不覚にも涙が溢れてきた。傍らの団栗を一つ拾い捧げた。
久弥逝くほそき岩根や七竃
どんぐりを一つ捧げん久弥の碑
あえぎつつ巌根を登り、ついに上には空しかないところに出た。茅ヶ岳の頂上だ。1704mと低山ながら侮れない山であった。南アルプスと八ヶ岳は霞んでいる。下界の山々は錦秋の中にあった。先に到着した4人のパーティからちょうどいいところに来た、写真を撮ってと言われた。そして女性二人のリュックを残し、隣の金ヶ岳に出かけて行った。おそるべし。我が軟弱チームは、ジェットボイルで湯
を沸かし、カップヌードルと珈琲をいただく。
これよりも上はなきなり茅の岳
百の頂に百の喜びあり 深田久弥
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