2008年12月14日日曜日

冬歌仙「風花の巻」



   冬歌仙「風花の巻」     
              首 2008年11月26日   
              尾 2008年12月13日

発句  風花や我にも低き軒ひとつ     木槿  冬
脇     色なき床に挿せる侘助     春蘭  冬
第3  飲み干せる金継ぎ茶碗手に取りて  草栞
4     久闊を叙する趣味の輩      百
5   日も月もぼんやり在す春の暮    面白  春月
6     鞦韆の影園庭に揺れ       合  春

1   初蛙後ろ歩きの女の子       みかん 春
2     新劇団の稽古始まる      青波
3   練り上げて蜜度深まりゆく二人    亮  恋
4     顎軋むまで厚きバーガー     槿   
5   名声も財も失う著作権        百
6     小人閑居徹夜の博奕       栞
7   妻を恋ふ鹿の遠音の身にしみて    白  秋恋
8     盗み服する嫦娥の秘薬      み  秋月恋
9   兎に角に若返りたや菊枕       蘭  秋
10    笑みを忘れて黙する日々は    合
11  思い出の千年の花仰ぎ見る      波  春花
12    港よこはま丘のあたたか     亮  春
名オ
1   地図にない小さな橋や夕霞      百  春
2     数寄な武将は歌を詠むらん    蘭
3   茂吉にも燃えてもだえた恋のあり   亮  恋
4     青き天使に心焦がしつ      栞  恋
5   減量の成果ばっちり更衣       み  夏
6     軽鳬の子よちよちお濠を出づる  白  夏
7   赤信号関係無しに歩いてる      波
8     三年ぶりの帰郷坂道       槿
9   表札の残ったままに酔芙蓉      合  秋
10    兄の面影西瓜提灯        亮  秋
11  ハロウィンの月に妖雲かかる頃    栞  秋月
12    キャノンもソニーも元気であつた 白
名ウ
1   見わたせば蒼く浮き立つ四方の山   蘭
2     ひとり留守居に蕎麦を打ちつつ  槿
3   大根抜く穴は鋳型になりさうな    百  冬
4     白いハートで想い伝える     波  
5   いただいたご縁頼りに花の旅     合  春花
挙句    村をあげての利茶大会      み  春

                   (捌き 木槿)


風花や我にも低き軒ひとつ    木槿
色なき床に挿せる侘助      春蘭
飲み干せる金継ぎ茶碗手に取りて 草栞
久闊を叙する趣味の輩       百
日も月もぼんやり在す春の暮   面白
鞦韆の影園庭に揺れ        合
初蛙後ろ歩きの女の子     みかん
新劇団の稽古始まる       青波
練り上げて蜜度深まりゆく二人   亮
顎軋むまで厚きバーガー      槿   
名声も財も失う著作権       百
小人閑居徹夜の博奕        栞
妻を恋ふ鹿の遠音の身にしみて   白
盗み服する嫦娥の秘薬       み
兎に角に若返りたや菊枕      蘭
笑みを忘れて黙する日々は     合
思い出の千年の花仰ぎ見る     波
港よこはま丘のあたたか      亮
地図にない小さな橋や夕霞     百
数寄な武将は歌を詠むらん     蘭
茂吉にも燃えてもだえた恋のあり  亮
青き天使に心焦がしつ       栞
減量の成果ばっちり更衣      み
軽鳬の子よちよちお濠を出づる   白
赤信号関係無しに歩いてる     波
三年ぶりの帰郷坂道        槿
表札の残ったままに酔芙蓉     合
兄の面影西瓜提灯         亮
ハロウィンの月に妖雲かかる頃   栞
キャノンもソニーも元気であつた  白
見わたせば蒼く浮き立つ四方の山  蘭
ひとり留守居に蕎麦を打ちつつ   槿
大根抜く穴は鋳型になりさうな   百
白いハートで想い伝える      波  
いただいたご縁頼りに花の旅    合
村をあげての利茶大会       み


写真提供は、木槿さん

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