2007年10月27日土曜日

歌仙『秋祭り』の巻




    歌仙『秋祭り』の巻
                 2007.10.7〜10.27

発句  気にかかる迷子放送秋祭り      こやん
 2    やっと見つけた伯母に照る月
 3  虫の鳴くバス停留所降り立って
 4    しばし普段の疲れ忘れる
 5  学校の便所の話題盛り上がり
 6    蝉じりじりと線路を歩く

 7  雷が落ちたところが変電所
 8    飛んでしまった途中の連句
 9  脳トレにはまり忘れた付け順に
10    話が前後している展示
11  花の下催しものもいろいろと
12    遅日終日街のにぎわい 
13  かふん症または風邪かとマスクして   春蘭
14    咳とくしゃみのまざるテレフォン   
15  交渉をしようとしてもさえぎられ   こやん
16    苦い気分で一人酒飲み
17  定年であの頃の夢思い出す
18    黒帯をして子供教える       青波

19  腰のある振り売りの声遠ざかり      蘭
20    薄ばかりがおいでおいでと    こやん
21  月影に糞も艶めく獣みち         蘭
22    漫ろ寒さに立てる襟元         
23  講談師真に迫つてもの凄く
24    楽屋で弟子を叱りつけたり    こやん
25  とりおきの利休饅頭みあたらず      蘭
26    ブートキャンプもしばしお休み  こやん
27  愛猫を鍋に入れよとがんばって
28    やっぱり冬はキムチが旨い
29  木枯らしに歌仙挑まんキムサッカ
30    海を隔てて言の葉の道

31  モルジブに沈む新月いつか見ん
32    いつしかのびた薄い爪切る      蘭
33  ネットゲークリア目前裏切られ    こやん
34    クールダウンはいつも猫鍋      蘭
35  花盛り犬に引かれて長散歩
挙句    草にてこそぐ靴の春泥


写真提供は、フォト蔵さん 

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