2011年6月6日月曜日

百番連歌合(三十)


88     かげうつるこそかゞみなりけれ     
     花の咲木ずえしらるゝ月出て      侍
     山鳥のをのへに出る月みえて      周
     まことには神やかたちもなかるらん   心

89     かりにおもふやいのちなるらむ
     うづら鳴野原の草に露をみて      侍
     夏草の露よりよはき身をもちて     周
     捨る身はとらふす山もうとからで    心

90     はかなくみゆるうらの釣舟
     後の世にしづみはつべき身をしらで   侍
     海士人は後の世ありとよもしらじ    周
     風浪の此世にしばし身をかけて     心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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