2011年6月5日日曜日

百番連歌合(十三)


37     杉の木間の雪ぞみえける
     二もとの花はいづれかのこるらん   侍
     月のもる関のし水はこほりにて    周
     明そむるよ川の遠の比良の山     心 (をち)

38     うき夕をばしらで過めや
     荻にふけ涙のよそに秋の風      侍
     契しを忘ねばこそこぬをとへ     周
     さてもわがをはりよねむるごとくなれ 心

39     思ふ心ぞ空にうかるゝ
     故郷の山の名残を雲にみて      侍
     雲を吹み山おろしに花をみて     周
     からす鳴霜夜の月に独ねて      心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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