2011年6月1日水曜日

百番連歌合(四)


10     うき世しらるゝ春の一時
     さだめなき夢のわかれと花散て   周
     むかし思ふ夕やいとゞかすむらん  侍
     朝がほのあだ花ざくら露にみて   心

11     又あこがるゝ春の別路
     散花のいざとさそふに伴ひて    周
     有明のかすみて残る影をみて    侍
     秋とをく花のゝ宮の霞む日に    心

12     夏木だちとや青葉成らん
     みづがきの賀茂の社をまつる日に  侍
     春の後み山がくれのをそ桜     周
     秋ならぬ露にも花はうつろひて   心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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