2010年4月2日金曜日
連歌新式追加并新式今案等の翻刻・読解(9)可嫌打越物―1
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連歌論俳論
底本:京都大学附属図書館所蔵 平松文庫『連歌新式追加并新式今案』http://is.gd/aOqn8 ( )は原文小文字、一部のみ。[ ]は訳者注。中点・は列挙を示す。
一、可嫌打越物
(打越を嫌うべきもの)
[居所] 岩屋・関戸・隠家・栖・すまゐ(以上の居所に嫌之)居所に田庵 居所に村霧・籬(同前)・濱庇 皇居の古郷に居所
[天象] 霧に降物 霰に朧 松・竹・草・水などの煙に聳物 雲上人・雲居・庭等に胸の煙・思ひの烟(同前)あられはしりに降物 時分と時分 夕暮と曙の類 月に日・次の日 日に月・次の月
[植物]種まく野の色付・冬枯の野山等に植物・埋木(同前)・山色・野色 植物[うえもの]に草かり 秣[まぐさ]・園・藪・秋田・竹に草木・心の松・心の杉 苗代・下もえ・冬枯の芦屋・蘆火等に水邊・浮島原
[人倫]人倫と人倫 老に昔 砧に衣・裳の類
[生類]生類に贄[いけにえ]・放生[ほうじょう:生き物を逃がす]・驛・馬のはなむけ(同前)
[名所]津の國のなにはの事・山しろのとはぬなど・忍のうらみわびなど云句以上打越嫌之
雲にくもる 温と日・長閑 涼に冷 寒に冷 身にしむに寒 古に故郷 梢に末 松に子日 音に聲・響 顧に見 夕に春秋の暮 樵夫に木の字 おも影にかげ 影に陰 遠に遥 袖ぬるるに涙 涙に袖の露 泣に涙 別に帰 別にきぬぎぬ 思に火 ぬとぬと すとすと・過去のし文字 夢にうつゝ ね覚に夢 明に曙 今日に昨日・明日 弓に矢 簑に笠 夕立に暮の字 明暮に夕の字 朝夕に暮の字 しののめにあした たそがれに夕の字 遠にをち 窓に戸 ことわざに詞・いふわざ くらきに暮 光陰によるひる・月日
To Be Continued.
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