2010年3月28日日曜日

『連歌辞典』



正風連歌にフォーカスし、連歌の用語、作法、式目、歴代の連歌師、連歌作品、連歌論、紀行文などを網羅している。俳諧の連歌は対象外。目が止まり書き留めて置きたいと思った箇所は以下の三つ。

QT @連歌辞典: はじめに
とは言うものの実は、現在、連歌は意外に盛んなのです。どこの話かと疑われるかも知れませんが、主としてインターネット上での話です。 ・・・ ネット上に多くの連歌会が開かれ、不特定多数の人々が連歌(らしきもの)を作っているのです。
(同じくらしきものを詠んでいるうちらの存在も確認してくれたかしら(^^))

QT @連歌辞典: 取りなし
付け方の一体。前句の言葉や意味を、もとの意味と違ったものに取りなして転じる手法をいう。二条良基『撃蒙抄』にも見える同音異義(「恨み」を「浦見」など)に転換する詞の取りなしと、前句の場面や動作主体を転化する心の取りなしとがある。宗牧『当世連歌秘事』によれば、宗砌はこれも大事であるとしたが、宗祇は『長六文』で好ましくない例を挙げて批判した。宗長『連歌比況集』では前句のもとの内容を無視することのないように注意すべきと説く。
(俳諧の連歌では、基本原理の一つに昇格している。見立て替え。平易に言えば曲解。)

QT @連歌辞典: 二五三四の句
短句の下七音が、二音と五音に分かれずに、三音と四音になるのがよいということをいう。」『肖柏伝書』には「二五」の句として「山の遠きやまづ暮れぬらん」を挙げ、「まづ」と「暮れぬらん」と切れるので、「ことのほか句がら切れ切れにて聞きにくきや」とし、「山の遠きや夕べなるらん」とすれば、「夕べ」と「なるらん」となり、「これはのびのびとしてしかるべく候ふ」と述べる。宗牧『四道九品』では「下句の習ひ」として、「二五三四はよきなり」、「五二四三は悪きなり」としている。
                 *
    肖柏  宗牧  通泰  茂吉  猿蓑  私
二五  ●   ○   ー   ー   ●   ○
五二  ー   ●   ー   ー   ○   ○
三四  ○   ○   ○   ○   ○   ○
四三  ー   ●   ●   ○   ●   ●

短歌に於ける四三調の結句

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