2010年3月17日水曜日

twitter自由連歌 初懐紙 百韻満尾

























    twitter自由連歌 初懐紙  
                  2010.3.8〜3.28
                  at @rengawatashide
           
1  ひともとをさながら梅の林かな    大虫 
2   藁屋まばらに冴かへる丘      石友
3  軽袗の色あたらしく猿曳て      嶷北
4   磯がこっぱか実は葎か      小日山
5  綾瀬なす当駅始発外したる     小日山   
6   我等ある中友の会哉       小日山
7  よくぞまぁここまできたよ夫婦坂    私
8   垣の股根に煉瓦敷くべき     小日山
9  時間軸空間軸をも錯雑地      小日山
10  青首大根月に肩脱ぐ         私
11 独り身の食は大儀とおでん買ふ     私
12  似たもの喰らふ者はあらむや   彼郎女
13 ひとしれずひなにほころぶ花折つて   私
13 有機物全対応の燃料電池      小日山
14  かたき心も揺り動かさむ     彼郎女  
15 吾の心しろき扉を開く鍵      小日山
16  ゆきげの川に立つる朝もや      私
17 河原なるテレビに磁石白南準    小日山
18  興味津々お目目白黒         私
18  お気に召すまま国をうつして   彼郎女
19 青丹よし寧楽に大仏開眼す       私 
20  罪の記憶から目をそらすまじ   彼郎女
21 扉開く歪んだあいがつまってる   小日山
22  なみだはぢらふしぐさかはゆき    私
23 花束をうつむいたまま手に取りて  彼郎女
24  わたしまけないこっぱのきもちよ 小日山
25 蒼穹の昴が星と占に出て        私
26  遥かな地より時は流転す     彼郎女
27 高円寺此処も未来地開演だ     小日山
28  カフェをすっくとひとり出で立つ   私
29「わたしには男を見る目がなかったわ」彼郎女
30  たにやまひろこひとりただよう  小日山
31 夕暮れてまちがふ街の曲がり角     私
32  誰そ彼などと問ふ心地せむ    彼郎女
33 ドッペルという猫鮫を見てるなう  小日山
34  鼬・鼠もある魚の名        さわ
35 やらせより記録映画が面白い      私
36  これがわたしのありのままです  彼郎女
37 分枝する連歌拡散多様体      小日山
38  老若男女大乗の船          私
39 春の朝満員電車に今日も乗り     さわ
40  皆すこしずつ目をそらしつつ   彼郎女
41 微光さすプラハの春も暮れゆかむ  小日山
42  千秋のだめの指揮はあたはず     私
43 幕下りて火照りに夜風こころよし   さわ
44  さて目が覚めた早朝出勤     小日山
45 鶯の声の眩しき美山かな     不夜あん
46  かすみに幽かうごく野良人      私
47 ノラ人間さては俳諧労働者     小日山 乙
48  つかつがねるらにゃにゃもすてってや 同 乙
49 南米の赤いダイヤと人は呼ぶ    ふない 乙
47 菜の花の沖を今行く黒船に    不夜あん
48  龍馬あ然と立ち尽くすのみ      私
49 ちょっと待て俺がドラマの主役だと?!郎女
50  ファミレスの窓人影繁く     ふない
51 向かい側あれは交通事故かしら   彼郎女
52  主のいない自転車停まる      さわ
53 行きずりの事故のごとくにおわるこひ 小日山
54  塀の隙間を抜けて猫逃ぐ     ふない
55 声高にこわつぱどもが帰るらん     私
56  そうか昨日は卒業式か      彼郎女
57 ホームより見返る山の残り雪     さわ
58  幼馴染は嫁ぎしと聞く        私   
59 はるなのにお別れですかと芳恵詠む 小日山
60  いつまで経ってもアイドルぶりっこ  私
61 黄砂飛ぶ墓地にレースの日傘さし  ふない
62  さらさらくずれおちてゆく影   彼郎女
63 衣擦れの音にふるへる朧月       私
64  小さきボート岸を離れり     ふない
65 全てはね、夜のあいだの出来事さ  小日山
66  夢の記憶はすでに薄れて      さわ
67 大学に新たに出来しカフェテラス  ふない
68  しばらく営業準備中です     彼郎女
68  椅子をずらして白木蓮見る     海霧
69 さっとひくルージュの色は桜色    海霧
70  千年変わらぬ心ときめき      さわ
71 万葉の和歌を連綿散らし書き      私
72  すでに清書はプリントアウト    不夜
73 朝ぼらけコンビニまでの下り坂   ふない
74  三日の月は朧のままで       海霧
74  もはや何時に寝ても早起き      私 
75 ほろ酔いのままにふらふら歩く道  彼郎女
76  終夜営業建装事業部       小日山
77 彼の人の博多土産に触れもせで   ふない
78  われのよそみをあだといふらん    私
78  一人寂しく啜る冷酒        ひろ
79 窓のそと横切ってゆく影ふたつ   彼郎女
80  着膨れ爺を呼び寄せる声     ふない
81「予報では暑くなるって言ってたよ?」彼郎女
82  つばくろやけに低く飛び交ふ     私
83 くれなゐの薔薇の新芽の針に触れ   さわ
84  アウトブレイク接触感染     小日山
85 日課なるプールウォーキング復活祭  海霧
86  細りし足に水の冷たさ      ふない
87 潮騒の音ささやかに春の宵     彼郎女
88  はにかみながら花の咲き初む     私
89 場所取りが新入社員の初仕事      同
90  待ちくたびれた目に缶麦酒    彼郎女
91 懐中のパンフレットも読み尽くし  ふない
92  ようやく呼ばる歯科治療室     海霧
93 もう今日で終わるはずだと言い聞かせ 彼郎女
94  九十四では終えるすべ無く    小日山
95 あまたたび心に誓ふ「次こそは」   さわ
96  拍手喝采氷上の金          私
97 子供らしき頬の丸みもいつか消え  ふない
98 「彼がいるの」と打ち明けメール   さわ
99 知りし事過去log精査朝の酒   小日山
100 カッコウカッコウと郭公のなく    私

       大虫  一  
       石友  一
       嶷北  一
       小日山 二十三
       彼郎女 二十一
       さわ  十
       不夜  二
       ふない 十一
       海霧  五
       ひろ  一
       私   二十七

発句〜第三は先人の句:幕末の観梅 俳諧

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