2010年2月28日日曜日

其角嵐雪三百回忌追善歌仙「鮫の髄」巻

2007年02月02日21:02

趣向は追善なので、なるべくご両人の本句どりで詠むこと。
同じ番号の投句OK。かっこ内は本句。後半はほとんど私の
ばっか(^^;)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 其角嵐雪三百回忌追善歌仙「鮫の髄」巻
                スタート 2007/1/13
                ゴール  2007/2/2
                (俳諧ネットワーク)


発句 千曲川春ゆく水や鮫の髄       其角  春
脇   鰆東風吹く江戸の紋様        兎  春
第三 をちこちの十二単をこき混ぜて     奴  雑
四   十五から酒呑み今胃無し       卯  雑
四   十五で酒を七十で胃無し       う  雑
       (十五から酒をのみ出てけふの月 其角)
五  とめられてしらふにながむけふの月   蘭 秋月
     (ましらふにのまざるもありけふの月 其角)
六   友はなくとも猫と虫の音       ら  秋
         (松虫に狐をみれば友もなし 其角)
ウ  
一  夜長には烈のことなどなつかしき   生角  秋
二   なべてこの世はメビウスの帯    水竿  雑
二   紅おしろいの箱如何せん       蘭  雑
      (なでし子は紅おしろいも散しすて 嵐雪)
三  我恋や口もすはれぬ青鬼灯      嵐雪 夏恋
四   飲んで忘るゝ茶は水になる     其角  雑
四   飲んで忘れて新宿の母        奴  雑
五  ビル街で兔の玩具動きたる       兔  雑
         (声もなく兔うごきぬ花卯木 嵐雪)
六   惰眠貪る樹下のあきんど       蘭  雑
         (詩あきんど年を貪る酒債哉 其角)
七  嵐雪も鬼貫もまた赤大根        兎  冬
       (たまたまに引く人のあり赤大根 嵐雪)
八   月に照らせばふぐの切れはし     蘭 冬月
        (人妻は大根ばかりをふぐと汁 其角)
八   凍つく月を高楊枝なり        奴 冬月
        (銭ほしとよむ人ゆかし年の暮 嵐雪)
九  清貧と言えばなんだか格好つき     蘭  雑
         (妖ながら狐貧しき師走かな 其角)
十   然れば天下一番の貌        其角  雑
十一 饅頭をさかなに友と花見酒       蘭 春花
          (饅頭で人をたづねよ山桜 其角)
十二  其角・嵐雪手に草の餅        兎  春
          (両の手に桃と桜や草の餅 芭蕉)
ナオ
一  海苔すすぐ水の名にすめ都鳥     其角  春   
二   祈れば通ずみめぐりの雨       蘭  雑
       (夕立や田をみめぐりの神ならば 其角)
三  寝釈迦かげ番の快童高いびき      蘭  雑
   (不生不滅の心を 海棠の鼾を悟れ涅槃像 其角)
四   鳩よ塒に糞はするなよ        蘭  雑
     (傘(からかさ)に塒かさうよぬれ燕 其角)
五  目の上下わからぬ人や子規       蘭  夏
         (目の上に目をかく人や子規 其角)
六   吾が桐下駄に蛞蝓が這ふ       兔  夏
         (なめくじり這て光や古具足 嵐雪)
七  楊貴妃の朝は夕べの残りなり      蘭  雑
         (楊貴妃の夜は活たる鰹かな 其角)   
八   舟に女をそへて稲葉見        蘭 雑恋
        (稲葉見に女待ちそへすみだ河 其角)
九  白足袋を脱ぎてみあしのうつくしき   蘭 雑恋
        (足袋はきて寝る夜隔そ女房共 嵐雪) 
十   うち猫さわぐ野良の黒影       蘭  雑
         (足跡をつまこふ猫や雪の中 其角)
十一 酒くさき鼓うちけりけふの月     其角 秋月
十二  あてもしめにも芋のぼたもち     蘭  秋
         (芋は芋は凡そ僧都の二百貫 其角)
ナウ 
一  おのれさへ餓鬼に似たるよきりぎりす 嵐雪  秋
二   このままならば化野の骨       蘭  雑
        (化野や焼もろこしの骨ばかり 其角)
三  西行の死出路を旅のはじめ哉     其角  雑
四   我もその道たどり果てなむ      蘭  雑
        (その望の日を我もおなじく はせを)
五  花陰の哀しいまでの明けぼのに     蘭 春花
        (明ぼのの山鳥○○○桜かな  其角)
挙句  いのちのかぎりうぐひすの声     蘭  春
       (うぐひすに此芥子酢はなみだ哉 其角)


番外 むつかしや何関数を呼子鳥       奴  春
       (むつかしや猿にしておけ呼子鳥 其角) 
番外  野暮なエクセル若教師呼ぶ      蘭  雑
      (よぶこ鳥あはれ聞てもきかぬかな 其角)

0 件のコメント: