2010年2月28日日曜日
萱草第五 恋連歌(六)
2007年05月18日13:00
まてとはつゐにかかぬ玉づさ
たづねよといひても人やあはざらん
たつねもゆかし我名もらさじ
いさや川いざといひてやあはざらん
こころを見てやいとどつれなき
あはずとてかよひはやまじ夜はの空
あられみだるるみちのささはら
たつぬれどあはでこしよの有明に
おもへば神ぞ人をなやます
しらずきてかへるいもゐの日もつらし
あはぬもふかきちぎりとぞなる
いたづらにかへる夜にしも名は立て
うたがふこころあるはうらめし
我ならでかかる雨夜にいかがこむ
こころそらなるすゑをしらばや
あだ人はことのはをさへいひけちて
きくばかりにておもひこそやれ
おくふかくきぬうちそよぐ真木の戸に
さすがに人はみえんともせず
いひよればこたふるこゑを憑(たの)むよに
こゑ花やかにひぐらしぞなく
まつさとをいかにといそぐ人もがな
参考文献:
京都大学附属図書館所蔵 古典籍 『萱草』 [v.1, pp.100-101]
http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/k107/image/1/k107s0051.html
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