2010年2月28日日曜日

鏡の国のアリス

2007年04月06日10:57

『鏡の国のアリス』ルイス・キャロル、岡田忠軒訳、角川文庫
原題 Through the Looking-Glass, and What Alice Found There,
   Lowis Carroll 1871

ずーっと昔気になっていたまま読まなかった本だ。作者名は女性っぽ
いが、本名は、チャールズ・ラトウィジ・ドジソンで男性のようだ。
オックスフォード大クライスト・チャーチ・カレッジの数学教師。

アリスは暖炉の上の鏡を通り抜けて別の世界に行く。前に進むと自分
の家に戻ってしまう。この鏡の世界ではあべこべの方角に歩かないと
進めない。どうやらこの国は巨大なチュエス盤になっているようだ。
赤と白の王や女王、騎士、いろいろな人、動物、植物、物と出会う。
小川を越えてアリスが女王になったところで夢からさめる。赤の女王
と思ったのは子ねこだった。

印象に残った言葉:
土をやわらくしずぎると花は眠る、そうでなければ花は話をする。
言葉は一語千ポンド。
なぜものに名まえがあるのか。
君は王さまの夢の中のものに過ぎない、この世のものではない。
赤の王さまはわたしの夢の一部分わたしは赤の王さまの夢の一部分。
あともどりしながら生きているせいで記憶力が前と後にはたらく。
悲しくて泣いたときは何でもいいから考えて泣くのはやめてくれ、
一度に二つのことはできないから。
いちばんきれいなのはいつも先にあるのね。
ひとは大きくなるのをやめるわけにはいかない。
非誕生日プレゼント。
一つの言葉にたくさんの意味。
ひとたび物をいえばそれは決まってしまい、その結果を引き受けなけ
ればならぬぞよ。


右手にオレンジを持って鏡で見るとオレンジは左手にある。もう一枚
鏡を用意して、左手のオレンジの像を映すと、今度は元通り右手にオ
レンジを持つことになる。 虚像の虚像は実像? 鏡に映った像はほ
んとうに虚像だろうか。

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