2010年2月26日金曜日

本で短歌を詠む

2006年06月14日14:42

●『源氏物語』の「橋姫」の帖
 父、八の宮の気持ちで娘達を詠む。

  世を背く願ひかなはぬえにしなれ
           心にかかる宇治の橋姫    

●ひろさちや『菜根譚の読み方』
 著者の結論。

  置かれたるこの状況を受け入れよ
           あまりあたふたするな人生  

●吉川英治『宮本武蔵』の好きなシーン
 
  野遊びの母子すすめる侘茶碗
         血臭(ちのか)の武蔵畏まり座す    
          
 武蔵は吉岡清十郎を討った後、枯野の中で野遊びしている光悦と
 母尼に出逢う。無骨者で茶の作法をしらないという武蔵。光悦は、
 作法が茶事ではない。作法は心構えにすぎない。剣もそうではな
 いか。無骨者なら無骨者らしく飲めばいいという。位のある静か
 な生き方、芸術的な世界に武蔵は開眼する。

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