2010年2月28日日曜日

元麻布

2007年02月09日17:12

東京都立中央図書館
 区の図書館から都立中央図書館に図書はあるが貸し出し不可との知らせがあった。閲覧しに出かける。麻布十番で降りて、地図を見ながら有栖川宮記念公園に向かう。

一本道を間違えて、元麻布のセレブな住宅街に紛れ込む。外人の女性や乳母車を押す上品(ほん)の日本女性とすれ違う。

  セレブとは気持ちだけではなりたたず

住宅街を抜けると金網を張った野球場に出た。そこは公園の一部で図書館が隣にあった。図書を申し込んだが、待てど暮らせど持って来てくれない。どうなってるのと聞いたら、目的の図書(雑誌を綴じた本)はコンピュータ上にはあるが現物がないという。今までの私だったら、そうですかと引き下がる所だが、じゃぁ関連の図書を全部持って来て下さい、自分で探しますからとごねたら、やがて、ありましただって。本がぼろぼろになってきて装丁しなおす方に積んであったとか。

たしかに赤くやけて破れている。4つの号が合冊になっている。その中の昭和28年9月の『国語』東京文理科大学終結記念号を見たい。中に南信一氏の論文「俳諧無言抄について」があるはずだが目次がない。終結号だけに分厚い。なかなか見つからない。あった!よかった。

コピーを頼み5階の食堂に行く。珈琲で一服する。流石、都の中央図書館だけあって広く設備は整っている。近くだったらいいなとつくづく思う。最近、区の図書館を通して都立図書館の図書ばかりを借りている。


有栖川宮記念公園
 馬に乗った有栖川宮の青い銅像を横目に林泉へ降りていく。思ったより立派な公園だ。中程に梅林がある。紅白の梅が満開で、そこここに人が座っている。微妙な距離感で緊張する。梅が香が鼻をくすぐる。

  梅が香はほんものなりや有栖川
  落葉敷く径を踏みつつ梅のはな

池では爺さまたちが釣りをしている。普通こういう林泉の池は釣りは禁止ではないのか。ほかに趣味をみつけろ、余計なお世話か(^^)

  釣り爺に泡を食わせよ春の鯉  

更科堀井
 数年前に蕎麦屋行脚をしていたとき自分の中でベスト10に入れていた蕎麦屋だ。1時すぎでごったがえしていたが、カウンター席は空いていた。冷酒、卵焼き、もりを頼む。冷酒、卵焼き、蕎麦を揚げたつまみはうまい。もりが来た。あま、からの二種のつゆ。うーん、前より細切りになってこしもない。どうした、代替わりでもしたか。

おあいその時、おとなしそうなあんちゃんだったので、苦言を呈した。言いにくいことを言ってもいいですか? ええ、どうぞ。三年前はすごく感動しましたが、今日はこしがなくてがっかりしました。細くなりましたよね。茹で過ぎなのだと思います。釜場に早速、言っておきます。という応対だったが、果たしてどうか。

考えるに、ごったがえしているということは、蕎麦を茹でる量も多くなり、結果茹で過ぎるということかもしれない。蕎麦屋は開店直後、ひとがいないときに限る。

  なさけなやこしなき蕎麦に苦言する

帰りの電車では酒がきいてきた。あくびをしようとしたら前の爺さまのおおあくびに先を越された。

  大あくび春の電車で先越され



写真:東京都立中央図書館、雑誌新聞の閲覧室、有栖川宮記念公園の梅林

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