2010年2月28日日曜日

花の吉原なごり旅 その一

2007年01月23日18:02

思いついてから一ヶ月、天気がよさそうなので決行した。風がやや強い。ママの制止もあってママチャリでの遠征はギブアップ。大江戸線、都庁前から蔵前へ。通勤時間帯のまっただ中。ネイビーブルーのシャツ、ありがちなチェックのフリース、濃紫のスラックス、若作りのおやじが一人浮いているw

隅田川は、あいかわらずゆうゆうと流れていた。都鳥がいっぱい流れに身を任せて浮かんでいる。

  行水の何にとどまる海苔の味    其角
  隅田川とはにたゆたへ冬鴎     春蘭

駒形橋を渡って川岸を北上する。日陰で北風がよけいに身にしみる。言問橋の通りを横切って川と平行の道を北に進む。三囲稲荷神社の鳥居が見えて来た。こここそ、この旅を思いつく発端となった其角の雨乞いの句が詠まれた所だ。句碑と説明が社殿の真ん前にあった。

  遊ふた地や田を見めぐりの神ならば 其角

ただちに夕立が降ったという説と翌日という説があるが、其角の『五元集』には「翌日雨ふる」と後書がある。

  みめぐりの社ぐるりと冬木風    春蘭

其角は門人と吉原に行く途中だったという。其角の住いは茅場町、そこから猪牙舟に乗って隅田川をさかのぼり、丁度対岸の山谷堀に進路を変えるところが三囲神社あたりで、参詣のために一度舟を降りたのだろう。山谷堀に入り込む舟が込み合っていて一時休憩の場でもあったのだろうか。トイレ休憩を詠んだ川柳もあるがおげれつなので書かないw

雨乞いしたあと、其角はまた舟に乗って山谷堀に入り、吉原に向かったであろう。私もその後を追う。今は言問橋がある。川にぷかぷか浮かんでいる都鳥を間近に見て、その大きさに改めて驚いた。君たちはあひるか(^^)

  其の後をいざ言問とはん都鳥    春蘭

つづく。

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