2010年2月27日土曜日

歌仙「こがらしの」の巻 (連歌 俳諧 連句)

以下は、mixiの『松尾芭蕉』コミュで勝手にやった両吟です。
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     俳諧 歌仙「こがらしの」の巻
                    起首:2005/9/29
                    満尾:2005/10/12

初折 発句 冬  狂句こがらしの身は竹斎に似たる哉  芭蕉
表  脇  冬  榾火に煎ずおのが薬湯        涅阿
   第三 秋月 月の舟となりの赤子泣きやみて     阿
   四  秋  菊の枕に寝返りの跡         生角
   五  秋  暁を落鮎とりに発ちぬらん       阿
   六  秋  寒肥運ぶ人ぞ侘しき          角
裏  一  雑  曲げ庵の膳はおからとだいこめし    阿
   二  恋  最上へおしんの涙見に行く       角
   三  恋  黒髪の艶もまだひぬなきがらに     阿
   四  雑  しらじら明ける空に鐘の音       阿
   五  冬  木枯に芭蕉の衣破れ果てて       角
   六  雑  たよるあてなき道にさまよふ      阿  
   七  秋  喰ふほどは露にまかせてきりぎりす   角
   八  秋  畠の間引き菜尼は摘みをり       阿
   九  秋月 墓照らす今宵の月の細いこと      角
   十  雑花 供花盗みて売るがなりはひ       阿
   十一 春  伊勢参る老爺さくらに仕立てつつ    角
   十二 春  馬の行方を胡蝶舞ひけり        阿
名残 一  春  あたふたと都躍の仕度して       角  
表  二  恋  長患ひの夫を気遣ふ          阿
   三  恋  細腕の女につれなき侘び住       角 
   四  雑  薄い醤油に慣れる此の頃        角
   五  冬  稗混ぜて餅をつけども粘りなく     阿
   六  冬  臼の周りに狼の糞           角
   七  雑  なゐ続く異国の丘の明け烏       角
   八  雑  ふるさとしのぶ歌もおのづと      阿
   九  夏  風鈴は去年のままの音のして      角
   十  秋  灯篭流す人は寡婦か          角
   十一 秋月 破戒僧めぐる荒城松の月        阿
   十二 秋  野山の錦今盛りなり          角
名残 一  雑  新たなる心なければ憂き世にて     阿
裏  二  雑  酒は二合に医者に止めらる       角
   三  恋  みつめあふ瞳の奥にほのほ見え     阿
   四  恋  喉に引かかる声もいとほし       角
   五  春花 花の戸に右往左往の二人連れ      角
   挙句 春  旅の一座の憩ふ下萌          阿


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