2010年2月27日土曜日

歌仙「海のむこう」の巻 (連歌 俳諧 連句)

mixi第二弾
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   歌仙「海のむこう」の巻

             起首 2006年9月27日
             満首 2006年10月12日


発句 鰯雲見えない海のむこうまで    木槿 秋
脇  風透きとおる朝や涼しき      十薬 秋
第三 竹林に有明の月出るらん      草栞 秋月
四  木の間漏れ来る光清らに      高遠 雑
五  滝の音を耳にしら玉心太      春蘭 夏
六  露台将棋の指し手たれやら     水竿 夏

一  おろしたて下駄のあゆみはよろよろと 薬 雑
二  妹二人と恋のさや当て        槿 恋
三  十重二十重募る思いの綾錦      遠 恋
四  秘めたる愛の物語なり        栞 雑恋
五  通販のサプリメントをあれこれと   竿 雑
六  隠し芸にとはげむ都々逸       蘭 雑
七  月冴えて座敷帰りの影ゆらり     遠 冬月
八  我が物顔に走る木枯らし       薬 冬
九  笠もなく吾れ軒下に佇みて      栞 雑
十  なじみ蕎麦屋は本日休業       槿 雑
十一 いそいそと花に誘われ隅田川     蘭 花
十二 スタッカートに遠足の子ら      竿 春
ナオ
一  水溜まりおたまじゃくしの並びをり  栞 春
二  のぞく瞳のあどけなきかな      薬 雑
三  望遠鏡ほんとは俺がほしかった    槿 雑
四  予報通りに終日の雨         竿 雑
五  苔茂き太古の森をのぼり来て     蘭 夏
六  縁台に寝て夢見三昧         遠 夏
七  無邪気なる足音遠く消え行きぬ    栞 雑
八  古き手紙を捨つる物思(も)い    槿 恋
九  うき人にみをつくしても甲斐あるや  蘭 恋 
十  運試しとて突付く闇鍋        遠 雑
十一 望の月御成御殿の几帳ごし      竿 秋月
十二 虫や眠りてすすき野の鳴く      薬 秋
ナウ
一  ふと見れば烏瓜など二つ三つ     遠 秋
二  手篭に摘んで吊るす軒先       栞 雑
三  久々に玄関掃いて眺めをり      槿 雑
四  早く来てくれ介護ロボット      竿 雑
五  桜花は年毎愛でる契りゆえ      薬 春花
挙句 雪嶺のぞむ土匂ふ牧         蘭 春




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